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朝食を終えた後、私は食器を片付け洗い物をし……ようとした所で、両親と瑶太に止められる。
花嫁がそんな使用人みたいな事をしなくて良い、雑用は狐月の使用人がいるのだからそれらにやらせる、と……
……散々お姉ちゃんを使用人の様にコキつかっては、とんでもない数々の罵声を浴びせて精神を傷付けまくってたくせに。
まぁ…それは記憶を取り戻す前の私も…なんだけどね。
お姉ちゃんの料理を散々馬鹿にしては文句ばかりで…掃除や洗濯も、何にも出来ない私からしてみれば完璧なのに、細かい皺や存在すら気付かない埃を目ざとく見つけては嘲笑って
それを見ていたお父さんとお母さんに、お姉ちゃんは理不尽に怒って……
私は私で、折角畳んでくれた洗濯を足で倒したり、お姉ちゃんの服に水やお茶をかけたりしたなぁ……
「……いや、もうコレ……手遅れにも程あるわよね」
物語の花梨は、どうしてお姉ちゃん…柚子をそんなに嫌っていたのだろうか。
…社交的でハッキリしている花梨からしてみれば、控え目で大人しい柚子お姉ちゃんに対してイライラしていた…も、あるかもしれない。
色んな意味で…それはもう良くも悪くも行動力のある花梨からしてみれば、悪く言えば「どんくさい」のだろう。
だけど、やっぱりそれで姉をイビリ倒す理由には全然ならない!
それに、優越感に浸りたいのと、我儘で欲しい物や願いは何でも叶えてくれた環境が当然だと思っていたのは事実だし!むしろそっちの方が割合占めてるし!
「う〜〜〜〜ん……」
…しかし、人を虐める事に関しては良く頭は回る花梨だけど、それ以外はどうにも……
その時だった。
―――♪♪
「ん?」
私のスマホから通知音が鳴る。
何だろう…と手に取って……
「!!」
心臓が跳ね上がる。
本当に時が止まったかの様な、不思議な感覚…
柚子荷物を取りに帰りたいんだけど気まずくて…持ってきてくれないかな?
「お、お姉ちゃん…どうして、私に……!?」
昨晩…今までの仕打ちにずっと耐えて来たお姉ちゃんは、とうとう我慢の限界を迎えてしまった。
お姉ちゃんがお風呂に入っている間
私は、お姉ちゃんが祖父母から貰った誕生日プレゼントであるワンピースを勝手に紙袋から取り出し、品定めしていた。
それをどうこうするつもりはなかったけど…愛されない可哀想な人、と思い込んでいた私からしてみれば……それだけで凄く気に喰わなかったのである。
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氷柱(プロフ) - 真理さん» 姉妹の両親に関しては、原作でもスカッとしましたが、あれ以上に色々とやりまくる予定です。もう本当許せませんもん。しかし瑶太に関しては賛否両論覚悟ですが、救済措置を与えようか考えています。まぁこの後ドキツイお仕置きを受けて痛い思いをさせるのは確定ですが。 (12月6日 23時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» スカッととクズ共(両親と瑶太)地獄落ちの末路、期待していますよ(ニヤリ) (12月6日 21時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» コメント有難うございます。原作でも、家族の縁を切ったにも関わらず柚子に迫りましたからね…ある意味どんな幽霊や妖怪よりも恐ろしい人間です。 (12月5日 22時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - シャリファさん» 勿論瑶太は色々とやらかしてますが、更に原作と違って、玲夜の花嫁だと知った上で柚子を害そうとしましたから、それはもう恐ろしいなんてものじゃないですね… (12月5日 22時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - こんな奴らと、早く縁を切ってほしいね。 (12月5日 20時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷柱 | 作成日時:2023年7月30日 0時