514.甘い時間 ページ42
.
だけど────
想像していたものとは違う味に「んっ！」って声が漏れていた
A「……ぇっ、甘い……？」
私がした反応に、先生はクスクスと肩を震わせて笑う
してやったり、な笑顔が
ほのかな外灯の光の下に浮かんで見えていた
A「甘いなら、甘いって言ってくださいよ//わたし、てっきりブラックなやつだとばっかりっ！大人の味だなんて先生がゆーから……っ//」
翔「大人の味……なぁ。大人の階段は、急いで登らなくて大丈夫だよ(笑)登りたくなくったって、いつかは大人になっていくんだ。大人でも子供でもない十代後半は、今思うと人生の中で一番輝かしい時間かも知れない。俺たちはそれを見守ることが仕事でもあるからなぁ。」
A「大人に……。」
翔「ちゃんと……大人にしてやることの出来なかった後悔もだって、もちろん……ある。」
指先のタバコの煙を吸い込みながら、先生はどこか遠い目を見せていた
私の知らない、櫻井先生の後悔
ほんの数ヶ月、私は私の担任をしている櫻井先生の事しか知らない
先生が今までどんな先生だったのかさえ、何も────知らない
.
翔「俺は……過ちばかりを繰り返している。」
A「過ち？」
ぽつり、と話し始めた先生の言葉
『過ち』の言葉が出てきたことがどこか不自然で
思わずオウム返しみたいに聞き返していた
翔「倉持にはちゃんと話しておくよ。もしかしたら俺は、最初から自分の背負った過去を聞いて欲しかったのかも知れない。浅見に似た倉持に。」
A「アサミ……？」
翔「浅見真緒。俺の……生徒の一人だったんだ。肩までのまっすぐな黒髪が印象的な生徒だった。」
A「…………。」
翔「ちゃんと、聞いてくれるか？いや、ちゃんと聞いて欲しいんだ……。」
.
軽くはない話
先生の雰囲気から、それだけは感じ取れていた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3475人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
四葉(プロフ) - にゃんさん» ほんっと！ワクワク自体学校設定（風）だけど、今回のワクワクは一層櫻井先生になってたもんね！！ぜひジャポの初回盤特典映像に入れて欲しい願望！！ (2016年7月7日 23時) (
レス) id: 6af02f719a (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - ふくさん» 体育用具置き場とかもアレなシーンによく使われそうだけど(＞ω＜)今回は体育のシーン自体ないから用具室はないけどねー(〃艸〃)○○準備室ってのは特定の先生しか使わないから秘密の場所☆みたいになっちゃうのよねー(＊ﾉﾉ) (2016年7月7日 23時) (レス) id: 6af02f719a (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - ｳｯﾁｰさん» 見えないから何されるか分からないドキドキとか。急に触れられたドキドキとか。視界がなくなるってだけでゾクゾクも大きくなっちゃうのよねー( *｀艸´)ｳｯﾁｰさん、色んな意味でドMだから(笑) (2016年7月7日 23時) (レス) id: 6af02f719a (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - kukuさん» 何たって二人の間にはベッドがっ！！（笑）二人で乗ったらギシギシいっちゃいそうな簡易ベッドだけど(〃艸〃)雅紀くんのことも含め、色々面倒になってますけど。このままラストまで突っ走りたい( *｀艸´) (2016年7月7日 23時) (レス) id: ab94107088 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - mamoさん» 社会科準備室もそーだけど、保健室もキケンな香りがいっぱい（笑）先生！いつまでも焦らしてないで暴走しちゃいなよー(｡ >艸<)っていつも思いながら書いてる（笑） (2016年7月7日 23時) (レス) id: ab94107088 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：四葉
作成日時：2016年5月31日 20時
