07. ページ32
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ドキドキと
それから、ワクワク────
そんな気持ちを心の奥に隠して、放課後の部室へ向かう
ふと、通り過ぎたトイレの鏡の前で
伸びかけの髪の毛を直してみたりして
何だかバカらしいって自分を思いながらも
せめても、ちょっとでもカッコイイ自分を見せようなんて思ってたりした
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誰もいない部室はいつも以上に土埃と男くさい汗のにおいが気になる
換気がてらにドアを全開にして、速水先輩が来るのを待ってた
買い出しと言う名目の、俺にとってはテイのいいデート
ドキドキしながら速水先輩を待っていると、程なく「ごめんね、二宮くん!待ったよね?」って
息を切らして、髪を揺らして
先輩はその姿を現した
和也「いや……大丈夫っす。俺も今来たばっかだし。」
速水「ほんと?急いでる時に限って先生に呼び止められちゃうんだもん。」
困った顔して笑うけど、そんな笑顔さえも俺からしたら可愛らしい以外の言葉が浮かばない
ちょっとの仕草
ちょっとの表情
ちょっとの言葉
それだけで気持ちが浮き立つぐらい、俺はいつの間にかこんなにも好きになってるってこと
自覚しないわけにはいかなくなっていた
速水「行こっか?」
和也「行きますか……。」
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速水先輩からしたら、俺はただの荷物持ち
それでもいい
もしかしたら、二度とないかも知れない二人の時間に
ワクワクとドキドキと
それから少しの切なさが同時に存在させていたんだから────
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学校から一番近いドラックストアまでの歩道を、少しだけ離れて歩いた
何となく、並んで歩くには気が引けて
速水先輩から一歩だけ遅れて、斜め後ろを歩いていた
後ろから見える横顔が、とても綺麗で
和也「ぅおぁっ!!」
思わず見とれて、歩道のデコボコにツンのめりそうになってた
速水「二宮くん、大丈夫?(笑)」
和也「だ、だいじょーぶっす……//」
振り返ってクスクスと笑う速水先輩に、照れくささが襲う
いつもスカした態度ばっか取ってるせいもあって、こんな時は無駄に恥ずかしい
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速水先輩が「ふふ。」と笑って、また歩き出す
俺もやっぱり、その一歩後ろを
ただ黙って着いて歩いていた
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四葉(プロフ) - 咲さん» 言われるとほんと、ピュワー(笑)初めての恋だからなかなか攻めてはいけないかな……ぐらいで書いてたんですけど(笑)手つなぎ第一歩。次に番外編を書くときはちゅーぐらいさせたいんですけどね( *`艸´) (2015年6月21日 22時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - やっこさん» 初めまして(〃艸〃)ありがとうございます!黒い(`・3・´)さんも書いてるのはとても楽しいんだけどね(笑)今回は黒い部分は封印して、爽やか一直線(ちょいダサ)でいけたらなぁって思ってます( *`艸´)完結する頃に(`・3・´)さんの人格変わってませんように(笑) (2015年6月21日 22時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 奈穂さん» 全巻読んだのか私……よく覚えてないんだけどー|ω・`)全国制覇したのかしらん?押入れにしまっておいた(つもりだった)のに親にいらない本と思われて捨てられちゃったんだけどね(´;ω;`) (2015年6月21日 22時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - ピュアピュアで可愛い二宮くんのお話ありがとうございました(*´艸`*)手を繋ぐのに物凄いエネルギーと勇気を使って行動におこす、それも青春の1ページですね(*´艸`*)そんな可愛い想い出私も欲しかったです(笑)番外編も期待してます♪本編の続きも楽しみにしてます♪ (2015年6月21日 7時) (レス) id: edca62902a (このIDを非表示/違反報告)
やっこ(プロフ) - 四葉さんのお話を読ませてもらっているのにコメはきっとはじめまして。黒翔にどっぷりハマって爽やか翔のこのお話にもドキドキして楽しんでいます♪ニノちゃんのその後も読んでみたいです~番外編でも長編でも楽しみにしてます(*^^*) (2015年6月21日 7時) (レス) id: 7f9aa0c8ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:四葉
作成日時:2015年5月20日 18時