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速水「二宮くん、お疲れ様さま(笑)」
和也「ぁ……、お疲れ様です//」
部室で一人、なかなか来ない一年生部員たちよりも先にボールを磨いていると
ドアの向こうから、ひょっこりと速水先輩が顔出した
その手には練習用のユニフォームが握られていて
背中につけられたゼッケンの『長』の文字を無意識に確認していた
さっき長瀬先輩が言ってたユニフォームのほつれ
それを直しに来たんだろうなって思って
なんだか二人の関係性に、俺がヘコんでる
いや、付き合ってんだから、それでいいじゃん?
マネージャーなんだから、それでいいじゃん?
そう、自分に言い聞かせて
目の前にある山積みのボールを必死に磨いてた
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速水「二宮くんって、いつも一生懸命よね?(笑)」
和也「……へ?」
ニコリと笑うと「わたしも手伝うね?」って俺の隣に並んで座って
速水先輩は汚れのひどいボールを一つ手に取った
和也「そんなことないです。どっちかっつーと、いつもやる気なさそうに見られますけど?」
速水「あー……うん、そうかも(笑)でも、それって見せかけでしょ?頑張ってるのを見られるのが恥ずかしいから。」
和也「…………。」
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俺は、ただ必死に目の前のボールを磨いていた
速水先輩が言ってることは間違いなんかじゃなくって
むしろ、ガムシャラになってる自分を見せるなんて思春期の俺には恥ずかしいことにしか思えなくて
いつもスカした顔ばっかしていたはずなのに、速水先輩はそれをあっさりと見抜いてくれていた
すぐ隣で、先輩がボールを磨く
ちょっとだけ鼻歌交じりに、とってもご機嫌にボールを磨いてる
俺はそれを、チラチラと盗み見てる……なんて、バレたらキモチワルイなんて思われちゃうんだろうなぁ
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四葉(プロフ) - 咲さん» 言われるとほんと、ピュワー(笑)初めての恋だからなかなか攻めてはいけないかな……ぐらいで書いてたんですけど(笑)手つなぎ第一歩。次に番外編を書くときはちゅーぐらいさせたいんですけどね( *`艸´) (2015年6月21日 22時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - やっこさん» 初めまして(〃艸〃)ありがとうございます!黒い(`・3・´)さんも書いてるのはとても楽しいんだけどね(笑)今回は黒い部分は封印して、爽やか一直線(ちょいダサ)でいけたらなぁって思ってます( *`艸´)完結する頃に(`・3・´)さんの人格変わってませんように(笑) (2015年6月21日 22時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 奈穂さん» 全巻読んだのか私……よく覚えてないんだけどー|ω・`)全国制覇したのかしらん?押入れにしまっておいた(つもりだった)のに親にいらない本と思われて捨てられちゃったんだけどね(´;ω;`) (2015年6月21日 22時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - ピュアピュアで可愛い二宮くんのお話ありがとうございました(*´艸`*)手を繋ぐのに物凄いエネルギーと勇気を使って行動におこす、それも青春の1ページですね(*´艸`*)そんな可愛い想い出私も欲しかったです(笑)番外編も期待してます♪本編の続きも楽しみにしてます♪ (2015年6月21日 7時) (レス) id: edca62902a (このIDを非表示/違反報告)
やっこ(プロフ) - 四葉さんのお話を読ませてもらっているのにコメはきっとはじめまして。黒翔にどっぷりハマって爽やか翔のこのお話にもドキドキして楽しんでいます♪ニノちゃんのその後も読んでみたいです~番外編でも長編でも楽しみにしてます(*^^*) (2015年6月21日 7時) (レス) id: 7f9aa0c8ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:四葉
作成日時:2015年5月20日 18時