08.波 ページ8
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A「あいつ……？」
前を向くといつの間にか校長の祝辞は終わっていて
そこには今朝、校門の前にいた挙動不審な男の姿がある
男はスタンドごと倒れたマイクを慌てながら直して
その場を誤魔化すようにヘラヘラと笑いを浮かべた
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キ────ン
マイクの雑音が、また響く
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なぎさ「あの人、ちょーイケメンじゃない？！」
なぎさちゃんの興奮した声も耳に響く
寝癖の残る頭をガシガシと掻きながら都合悪そうに照れ笑いをする男に
「櫻井先生、いったんマイクのスイッチ切ってください。」
教頭先生がそう生声でステージ脇から小さく叫ぶのが聞こえた
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なぎさ「A、見て見てっ！あの人っ、新しい先生っ！」
A「うん……。あの人、やっぱり先生だったんだ……。」
なぎさ「え？なに？！知り合い？A？」
ボソリ、呟くと隣に並んでいたなぎさちゃんが不思議顔で私の方を向く
A「知り合いなんかじゃないけど……今朝、見かけただけ？」
なぎさ「ふーん？朝からイイモン見てんじゃない(笑)目の保養よね？わたし、顔まで見えなかったから！」
A「別にそんなんじゃなくて……ちょっとだけ気になっただけ。」
ウキウキとした仕草は隠せてなんかいないけれど
嬉しそうな口元を隠すように、なぎさちゃんは口元を手で押さえてた
私は────
なぎさちゃんみたいにイケメン先生が嬉しいとか、そんなこととは別の次元で
心の奥がザワザワと波立っている気がした
確かに、これほどのイケメン先生は珍しい
なぎさちゃんの言う通り目の保養とか学校が楽しくなるとか
あわよくば恋をしたいとか────
女生徒なら当たり前に思ってしまうんじゃないかってぐらいなんだから
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さち(プロフ) - 四葉さん！はじめまして！さちと言います。もーﾄﾞｷﾄﾞｷが止まらないです☆私は四葉さんの表現する情景とかがすごい好きです。自分で想像できますもんね？どんどん読み進めていきたいです！いっぱいﾄﾞｷﾄﾞｷさせて下さい（笑） (2015年9月7日 11時) (
レス) id: c724a1f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - kukuさん» 私も学生に戻りたいー！なんなら人生やり直したいー！そんな諦めの人生送ってますけど、妄想だけは諦めてないZE☆ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - まみさん» 降臨！降臨っていえば帝王降臨……みたいに感じちゃうんだけど(笑)黄昏る教室ではいつもの教室とはまたちがう雰囲気で……ってことで( ＊｀艸´) (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - YOHさん» ありがとうございまーっす( *｀艸´)なんとなーくな雰囲気を出したいだけのために無駄な背景描写までしちゃうんだけどね！いや、きっと無駄じゃない！って思ってる！！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 奈穂さん» 保健室の先生ってEROいイメージしかないんだけどねー、実際保健室に行ってもEROさなんてこれっぽっちもない年配の先生がいたりして|ω・`)穏やかな保健室の空気に惑わされちゃう！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉
作成日時：2015年3月28日 17時
