不器用な優しさ 弐【高杉晋助】

２７行方 ページ3

「長髪か…」





思い当たるのは二人…






どちらなのかそれは分かっているが





気になるのはあの刀






「結城さん、無理はしないように」




考え事をしていただけなのだが…


何を勘違いされたのか……









『こんにちわ』




ノックもなしに開け放された扉から現れたのは



大きくて真っ白な生物




「エリザベス」





小太郎がいつも連れていたので面識はあったが二人？きりではこれが初




『無事で何よりです。』




「えぇ、本当に助かったわ



ところで小太郎は？」






『それが……



昨日から行方不明で…』





「昨日から？」







昨日私を見つけ、ここに運んでくれたのは小太郎とエリザベス



ほぼほぼ確信はしていたが、これも先程の会話？で確認が取れた






それならば何故…









『昨夜、Aさんを運んだあと別行動をとったんです』





プラカードをクルっと回転させて裏には




『それから連絡がつかなくて……』






『それで今朝これが見つかって』




そう言ってエリザベスが口から取り出したのは



血だと思われる赤黒いシミのついた小銭入れ

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