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鬼の腕が、煉獄の鳩尾を貫通していた。


腕が鳩尾を貫通しながらも、気合で鬼の頸を斬ろうとしている煉獄。


ここにいる者を守るために、命の炎を燃やし尽くそうとしている目の前の、愛おしい人。


今度こそ、今度こそは、想いを伝えよう、そう決意をしたはずなのに。


助けなきゃ、鬼の頸を斬るのを手伝わなきゃ、そう思っているのに、恐怖で足が動かない。


鬼への恐怖などではない。


煉獄を失うことへの恐怖。


煉獄が、いなくなる。


そう考えただけで、Aの目の前が真っ暗になった。


やっぱり自分が幸せになろうと思ったから罰が当たったんだ。


どうして自分だけがのうのうと生き続けるのだろう。


煉獄も、師匠も、どうして、いなくなるの。


自分のせいなの?





Aは、絶望から、全く動けなくなってしまっていた。










「伊之助動け!!

煉獄さんのために動けーっ!!!」









しかし、そんなAに喝を入れる様な声が聞こえてきた。




伊之助が煉獄の元へ駆け出し技を振るうと、鬼は自分の腕を引き千切り、差し込もうとしている陽光から逃げる様にその場を後にした。


炭治郎は逃げる鬼に向かい、日輪刀を投げるも鬼の頸を斬ることは叶わなかった。








煉獄のために動け、炭治郎のその声でハッと正気に戻されたAは、力無くその場に倒れ込もうとする煉獄の元へ駆け出した。

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さくら(プロフ) - カケオレさん» カケオレさん、コメントありがとうございます!少し忙しくなってしまい、土日しか更新が出来ないんですが、気長にお待ちいただけると嬉しいです! (2022年3月31日 23時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - 更新待ってます!頑張ってください! (2022年3月31日 14時) (レス) @page20 id: 661d0ebc5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2022年3月6日 1時

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