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せめてここで振るうであろう剣は、人を殺す為ではなく、生かす為に。
「…A」
そう思いながら振るっていた剣が美しい、そう言われ、Aの頬には涙が伝っていた。
張り詰めていた糸が切れたのだろうか、煉獄に名前を呼ばれて、初めて自分が涙を流していることに気付き止めようとしても、堰を切ったように止まらない。
動揺して、部屋を出ようとするAであった。
が、そんなAの手を引き、煉獄は自身に引き寄せる。
「我慢しなくていい。
ここには俺しかいない」
煉獄の大きな身体に包まれ、Aは今まで感じたことのない心地良さを感じ、そのまま子供の様に泣き続けていた。
「ごめん、もう大丈夫」
泣き止んだAがそう言うが、煉獄は腕の力を緩めない。
「煉獄？」
「A。
君が抱えている物を俺にも分けてくれないか」
抱えている物、そう言われたAは、我に返る。
「抱えている物なんてないよ」
「だが、俺は「悪いんだけど、そういうの、いいから」」
Aは手で煉獄を押し返し、少し力を無くした煉獄の腕の中から抜け出す。
Aは自分でも少なからず煉獄に好意を抱いているのは分かっていた。
だが、自分とは正反対の、こんなにも真っ直ぐな人に、汚れている自分なんて合わない、と敢えて突き放した。
「さっきはごめん。
忘れて」
Aはそう言うと、手を振り解こうとする。が、煉獄は離すつもりは毛頭なかった。
「A！
俺は君が何者であろうが構わない。
だが無理強いをするつもりもない。
少しでも俺のことを思う気持ちがあるのであれば、君の気持ちの整理がつくまで待たせてもらえないだろうか」
「…好きにすれば」
Aにとって煉獄への気持ちに対する精一杯の言葉であった。
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さくら(プロフ) - ゆかりさん» メッセージに送らせていただきましたので、確認をお願いします！ (2022年2月20日 12時) (
レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - さくらさん» 返事遅くなってごめんなさい。大丈夫です！ (2022年2月19日 21時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 雪さん» 雪さんコメントありがとうございます！ご指摘、直しました。誤字が多くて申し訳ございません。 (2022年2月11日 8時) (レス) id: 2c8a922d81 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - また続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが…｡ 同じく27.慟哭のここの部分 ○○←名前は、思いもやらぬ煉獄の声の大きさに目を見開いて驚くも、すぐにいつもの様に戻る。 これ正しくは思いもよらぬ (2022年2月11日 1時) (レス) @page27 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが｡｡｡ 27.慟哭のここの部分 悪い思ったんだが、と前置きをした上で、煉獄が事の顛末を話す。 これ正しくは悪いと思ったんだが、ではないんでしょうか？ (2022年2月11日 1時) (レス) @page27 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2022年1月23日 22時
