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風呂場事件の後、二人はややしばらくギクシャクしたが、厳しい鍛錬を行っているうちに、元に戻っていった。
たまに杏寿郎が自分の頬を叩く行動には、三人は眉を顰めていたが。
鍛錬を続けていた数日後、杏寿郎の元へ鴉が飛んできて、お館様からの文が届いた。
「A、最終選別は五日後だそうだ」
「五日後か、意外と早かったね」
「そうだな!Aは呼吸がなくても大丈夫だろうが、ギリギリまで鍛錬をしよう!!」
「りょーかい!」
Aはまだ呼吸が使えていなかった。Aが六眼で杏寿郎の呼吸を見せてもらったが、おそらく、呪力を練るのと呼吸を使うのを同時に行うには非常に煩雑という結論に至った。
四六時中呪力を息をする様に練っているAにとって、それを止めるということは無理に等しかった。
だが、念には念を、鍛錬を続ければもしかしてという杏寿郎の強い想いから、呼吸を使うための訓練は続けている。
「うーーん、なんか頭がこんがらがっちゃうんだよなーー!」
「そういう物なのか!じゅりょく、と言うものを使ったことがない故に、上手く説明出来ん!!だが、頭で考える物ではない!」
「もー!杏寿郎はそうかもしれないけど、見えちゃう私はどうしても頭で考えちゃうんだよねー…。見え過ぎるのも考え物だ!」
「日々鍛錬!それしかないな!!呼吸は柱への第一歩だ!!」
いや、柱にはならないし…というAのつぶやきは杏寿郎の耳には届かなかった様で
「今日からはこの瓢箪を壊せるまで鍛錬だ!」
と言って、子供くらいの大きさがあろう、瓢箪を取り出す。
「え、普通に壊すの?」
「いや、吹いて壊す!」
「ふ、吹く?って??」
意味がわからないという顔をしたAに、杏寿郎は見本を見せる。
瓢箪の口に息を吹き込むと、パンッと大きな音を出し弾け飛んだ。
(……出来るか!!!)
「化け物か!!!」
口と思ったことが逆に出てしまう程、Aは激しくつっこんだ。
「鬼殺隊の隊員のほとんどこれが出来ている!!」
呪術師も相当イカれた連中が多かったが、鬼殺隊も相当イカれてるらしい。
先行きが不安になったAであった。
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さくら(プロフ) - 廣岡唯さん» 廣岡唯さん、ありがとうございます!良かったら続きも読んでいただけるとありがたいです😊 (2022年11月11日 19時) (レス) id: fc46cae9f1 (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯 - 面白い煉獄杏寿郎さ❤️ん (2022年11月11日 12時) (レス) @page41 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - いちごマカロンさん» いちごマカロンさん、いつもありがとうございます!ニヤニヤしていただいて笑 中々更新出来ずすみません!もう一つの方完結させたら引き続き更新する予定ですので、よろしくお願いします! (2022年4月7日 11時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
いちごマカロン - 七話で煉獄さんが夢主に服がばってされてニヤニヤが止まらん (2022年4月5日 18時) (レス) @page8 id: d434798822 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - わたあめさん» わたあめさん、コメントありがとうございます!とても嬉しいです!これからもよろしくお願いします^ ^ (2021年8月29日 8時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2021年8月24日 15時