127 ページ28
三橋目線
勢い良く飛び出した彼女
それは
理「えっ！？さんちゃんに伊藤くん！？」
息を切らした理子だった
滴り落ちる汗が、緊張感を増させる
三「理子！？なんでここに…」
伊「今はホームルーム中…いや、もう終わったのかな？真面目な理子ちゃんがサボりなんて珍しいね」
理「ちょっといろいろあって…あ、そうだ！A見てない！？」
Aの名前が出た途端、一気に体が強張る
伊「A？見てないけど…何かあったの？」
理「私もついさっき知ったんだけど…剛田と坂本に私の友達が髪を切られかけたらしくって、それを助けに行ってから戻ってこなくて…」
ギィ…と開いた屋上の入り口に目をやると、泣いた跡が酷く目立つ女の子が入ってきた
話から推測するに、この子が襲われた女の子のようだ
「体育館倉庫で襲われかけていた私を助けて、逃がしてくれて…理子ちゃんに会えたから、急いで体育館倉庫に戻ったんだけど、もう姿が見えなくて…」
そう説明しながらも、声はだんだんと震えていく
心配そうに背中をさする理子。それと同時にその女の子は泣き出してしまう
その子が涙を拭うのに使っているハンカチに見覚えがあり、一気に現実が押し寄せた
三「おい伊藤」
伊「ああ…これは見過ごせねぇな…！」
行くぞ
三「ヤシの実持ってこい！！！！」
伊・理「「…は？」」
ー
貴方目線
今私は、階段を超スピードで下っている
え？さっきまで屋上に向かってただろって？
本当、数秒前まではそのつもりだったんだよ？
でもいざ行ってみたらさぁ、なんか話し声が聞こえるからさぁ…
思わず引き返しちゃったんだよね！！
誰だよサボってんの！！
あ、私か()
…と、それはさておき
来た道を引き返したので、広げてたリードはかなり縮まってしまった
正直しんどくなってきた
向こうもかなり体力を消耗しているようだが、パワーと気合でついてきている
あ、剛田がね？
坂本はとっくにギブアップしてるみたいで、姿も見えない
とりあえず気が向くままに逃げてはいるが、ただ逃げているだけでは何も変わらない
何か策を練らなくては
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 154人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鈴美歌 - 久しぶりに読みました！やっぱり面白いです！これからもよろしくお願いします！ (2021年5月29日 7時) (
レス) id: 532a2a29eb (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ(プロフ) - ウルロさん 楽しく読ませていただいてます！更新無理のない様に頑張ってください！！ (2020年11月24日 7時) (レス) id: db4fa22712 (このIDを非表示/違反報告)
鈴美歌 - お久しぶりです！久々の更新嬉しいです！でも無理しないでくださいね！ (2020年10月19日 19時) (レス) id: 5ffb6e02ad (このIDを非表示/違反報告)
みりん - 続き求む! (2020年10月7日 16時) (レス) id: f717bd1242 (このIDを非表示/違反報告)
ウルロ(プロフ) - 鈴美歌さん» ご連絡が遅くなってしまい申し訳ありません...私事ですが最近忙しくなってきてしまいまして...！でも最後まで頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年9月21日 10時) (レス) id: 6159e7dc01 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ウルロ | 作成日時：2020年9月6日 23時
