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「コートチェンジ！！攻撃権奏和！！試合再開します！！」
観客席からは、レンくーん！！と黄色い声がとぶ。
ほんとにモテモテだなぁ。
「カバディ…」
「高谷来るぞ！！キャント切れんのを待つ訳にはいかない！！隙があればキャッチ行こう！！」
「うん」
「カバディ…」
高谷煉は正面から王城に触れようとしたが、王城はその手を避ける。
「カバディ…カバディ…」
高谷煉は脚を半歩に出した。
「カバディ…」
王城は、高谷煉が前に出た瞬間に脚を掴みにいった。
「カバディ…」
「！！」
高谷煉は慌てて足を戻すが、横からは宵越くんと水澄くんが……
「カバディ！！」
距離があるにも関わらず、高谷煉は足を使い2人をタッチした。
「ここまで…」
「届くかよ！？」
「カバディ…」
高谷煉は2点獲得、自陣へと帰っていった。
「レンくん2点ー！！」
「さぁ守備…」
「カバディ…」
王城は高谷煉を『追撃』をして触ろうとする。
「やっろ…」
それをも避けて高谷煉は床に手をつき勢いを殺した。
「カバディ…」
「高谷戻れ！！」
王城はボーナスラインを越える。
「カバディ…」
「帰すかよ！！」
鎖で全ての逃げ道を塞がれた。
しかし、王城は鎖を"こじ開けた"。
「避けろ高谷！！」
王城はあわよくば帰り際に高谷煉に触ろうとする。
「チッ」
「カバディ…」
ボーナス1点、タッチ2点。王城、3点獲得。
「なんだ今のは…！！」
「あわよくば高谷も触ろうとしてやがった…」
「こっちの守備を削っていこうと思ってた？」
王城はそう言いながら高谷煉の方を振り返る。
「それは無理だ」
黒々とした雰囲気を纏って王城はそう言った。
笑ってるから余計に怖い…
「……水泳にもいたな…競技中に人柄も動きも変わる人…懐かし…そんな奴らもみんな沈めて、オレは1番になったんだった」
高谷煉は、人差し指を立てながら言った。
"1番"
その言葉に胸がざわつく。
高谷煉が水泳をしてる時に見ていた
ねぇ、どんな気分だった…？
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作者名：神崎 奏 | 作成日時：2021年7月23日 13時
