第55話 ページ6
「こらヒロト！Aさんに失礼だろ」
タツヤがヒロトの方を向いてそう言ってくれる。
天使………！！
「そうだそうだー！」
私はヒロトの方を見てそう言う。
「取ってるものはバランスも考えられているしね。問題は量だけだよ」
士郎くんが微笑んでそう言う。
悪意ないんだろうけど量が問題なのが問題だってヒロトと灰崎に言われてるんだよ士郎くん！！！
「もう二人共！！席に戻ってはやく食べなよ！」
私はヒロトと灰崎を軽く睨んで言う。
仮にも女の子なのにー！！！！！！
2人は「へいへい」とテキトーに返事をして戻っていった。
あいつら、それ言うためにこっちきたのかよ。
「気にすることないよ、Aちゃん」
士郎くんが天使の笑みを浮かべて言う。
「あの2人、すっかりAさんのこと気に入っちゃったみたいですね」
タツヤも微笑を浮かべてそう言う。
気に入った？
どこが？
「いや、どう考えてもそんなことなくない？」
「……Aちゃんって、本当に鈍感というか天然というか」
「そこがいい所でもあるんですけどね」
2人の会話に私は首を傾げながらご飯を食べ進めた。
「そういえばね！この前かわいいヘアバンド見つけたんだ〜！今度スポーツ用品一緒に見に行かない？」
そんな他愛もない話をしていると、突然タツヤが私の顔に向かって手を伸ばしてきた。
「え……」
タツヤは私の口元を指で触る。
タツヤの指には、米粒がついていた。
「ついてたよ」
タツヤはそう言ってそのお米を自分の口に運んだ。
え………
何してるのこの人ー！！！！
私は一瞬で自分の顔が赤くなるのがわかった。
天然なの？何なの！？ねぇ！！
「タ………タツヤ…それ、他の女の子にやらない方がいいよ。倒れられるから」
キュンﾀﾋ間違いなし。
よく考えたら、士郎くんもタツヤも、かっこいいし優しいからモテるんだろうなぁ……
そんな2人とご飯食べれるなんて、いやぁ、ありがたき幸せ。
「ご馳走様でした！」
私はぱぱっとご飯を食べ終わって立ち上がる。
「じゃあ、先に部屋戻って準備するね。今日の試合、頑張ろうね」
そう言うと、2人は微笑んで頷いてくれる。
うん。天使だ。
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神崎 奏(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！めちゃめちゃうれしいです！！ (2020年4月13日 17時) (
レス) id: 2b665a7700 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白いです♪ (2020年4月13日 14時) (レス) id: b227610430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 奏 | 作成日時：2020年4月3日 18時
