第73話 ページ24
「お前、ほんとに鬼道のこと好きだよな」
灰崎が腕を組んだまま私の方を見て言う。
「まぁね。第2位は円堂です！」
「円堂さんが2位なんですね！なんか意外です」
明日人の言葉に私は微笑む。
「円堂は、あえて部員が元々足りていなかった利根川東泉を選んだんです。坂野上くんの言葉に惹かれたんだと思います。円堂がいるチームの団結力は別格だなと思いました。最初負けるかもしれないと思って病んでたけど、円堂は敵チームの私にも声をかけてくれて……とにかく優しいなって思いました！」
「なるほど…では、栄えある第1位は誰かな？」
「第1位は風丸です！」
「君と風丸くんはファンからも仲がいいと有名だけど、それはどうして？」
え、有名なの！？
仲良いなんて、照れちゃうな……
「確かに、風丸と仲いい自信はあるんです。自分でも。でも私と風丸は強化委員としてわかれた時に喧嘩したんですよ」
☆
「なぜだ…なぜ影山に従う！！風丸！」
「強化委員として、監督をサポートする。それだけだ」
私は立ち上がって風丸を見つめる。
うそでしょ……風丸。
こんなのって、ないよ…
「全員席につけ」
風丸の指示でみんなが席に戻る。
私は風丸の前に行く。
「どういうこと？風丸。こんなのおかしいよ！影山が、こいつが何をしてきたか知ってるでしょ！？」
私は両手で風丸の肩を掴む。
「離せ。今は、お前と議論をする時間じゃない」
「えっ―――――」
風丸はにこりとも笑わずにそう言った。
「ミーティング中は、監視係であろうと入らせない。今日はもう帰れ」
風丸はそう言って肩に乗っていた私の手を弾き飛ばした。
☆
大嫌いな影山。
鬼道やみんなをあんなに苦しませた影山に従っている風丸が許せなくて、詰め寄ったら風丸も冷たくて喧嘩したんだよなぁ……
「喧嘩の内容は詳しく言えないんですけど、帝国と雷門が戦った日に仲直りしたんです！」
☆
「風丸……」
私は風丸を見つめる。
すると風丸は申し訳なさそうな顔をする。
もしかして、謝るつもり？
私は頭を下げようとする風丸に頭突きを食らわす。
すると風丸は頭をおさえて驚いたように私を見る。
「ありがとう！やっぱり風丸大好き！」
私はほんとに嬉しくて万遍の笑みでそう言う。
「………！！〜〜〜っ…普通頭突きするか？」
☆
「帝国は結果的にあの試合で成長しました。それに雷門も、ちゃっかり強くなったので、風丸は印象に残ってます！」
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神崎 奏(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！めちゃめちゃうれしいです！！ (2020年4月13日 17時) (
レス) id: 2b665a7700 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白いです♪ (2020年4月13日 14時) (レス) id: b227610430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 奏 | 作成日時：2020年4月3日 18時
