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十九杯目「歪み幼女」 ページ20

ゆ:…!?部屋が…ご…ごめんなさい!!



やだ




嫌われたくない



ゆ:ごめんね…部屋もこんなに…寒いよね…ごめん…ね…あれ…



人間さんにも被害が出てしまっているはずなのに



?…どうかした?



ゆ:…貴方…人間よね…?妖気感じないし…なら、なんで…一番近くにいた人間の貴方が凍っていないの…?


とても不思議だった。すると彼女はニコリと妖しく笑って



?:…さぁ?なんでだろうね?



そう言ったの。


ごめんなさい。


普通の妖怪なら怖がるはずなのに


物凄く


「かっこいい」って思っちゃったの。



?:それより私もその髪留め探しとやらに手を貸すよ。特徴を教えてくれるか?



ふ、と我に帰る。



ゆ:あっ…えっ…えっとね…その髪留めの名前がまず、「白銀の髪留め」っていう物でね……


***



?:いずれにせよ私の家で少し過ごす羽目になるかもしれないけど…大丈夫?



部屋を見渡す。



(一定時間で雪は消えるけど)



ゆ:あ…貴方は大丈夫なの…?さっきは大丈夫だったけど…もし貴方が凍っちゃったら…



(さっきだって)



ゆ:邪魔じゃないのっ?



(迷惑だったでしょ?)



?:…逆に貴方は嫌?



ゆ:嫌じゃないっ…けど…貴方g




?:君…さっきから「○○だから」って言って自分の思ってる事隠してるけど…



(……)




?:目の前にいるのは知らない人間なんだから自分の我儘とか少し言ってみても非は無いと思うけど?


(なんで)



ゆ:……でもっそしたらっ




?:…君。妖怪なんだろう?人間に少しは悪戯しなくてはいけないんじゃ無くて?……気にしてたらまともに呼吸もできないでしょう?



(そんなことが言えるの)



ゆ:〜〜っ



?:もう一度。待ってる間はどうしたい?



(絶対的にこの言葉を言わされてしまう)



ゆ:こ…ここにいたい…!



?:ん。



ボロっと涙が溢れる中、密かに何かを感じた。



彼女にとても申し訳無いけど



この時に感じてしまったのは



彼女に対する憧れ



そして妖艶な雰囲気を持つ彼女に強い執着心を持った。



この人に近づきたいって思った



……誰よりも私が。



〜〜A視点〜〜


……



この状態じゃあ買い物行けないか。



とりあえず恨んでおこう(



さて、どうしよう。



…インスタントか(飲むのをやめない)


ゆ:…あの



A:ん?



ゆ:貴方の名前を聞いても良いかな?



A:あぁ、私が言ってなかったね、これは失礼、私は「A」。



よろしくね。

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作者名:桜蘭 | 作成日時:2019年8月15日 13時

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