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十七杯目「威圧感スキル」 ページ18

ゆ:あ……ありがとう…‼ごめんなさい…‼


涙ぐみながらまた頭を下げた


ゆ:こ…こんなに…よくされ…っ


何か言いかけるが



ゆ:くしゅんっっ!!



可愛らしいくしゃみが響く


その勢いで、冷気がぶぁっと部屋中に広がり、鏡の前を中心に凍りかける。



ゆ:…!?部屋が…ご…ごめんなさい!!



温風がとても暖かい。


ゆ:ごめんね…部屋もこんなに…寒いよね…ごめん…ね…あれ…



A…どうかした?



ゆ:…貴方…人間よね…?妖気感じないし…なら、なんで…



「一番近くにいた人間の貴方が凍っていないの…?」と、声をどんどん小さくなりながらも言いきる。


A:…さぁ?なんでだろうね?


にっこりしながら言う。


A:それより私もその髪留め探しとやらに手を貸すよ。特徴を教えてくれるか?



ゆ:あっ…えっ…えっとね…その髪留めの名前がまず、「白銀の髪留め」っていう物でね、色が…



A:ふぅん…



見たことないな…と言いながら探す動作をしてはみる神様。



ゆ:もしかしたらまだ私がいたところに置きっ放しなのかも…一度、戻ってみる…!



そう言って穴の方に向かう。



A:……



暫くして



ゆ:戻れないよーっ(泣)



案の定。



神様は引き出しを開け、手紙を取り出した。



ゆ:……それは?




A:…ちょっと少し前にね、私の家に不思議な手紙が来たの。この穴について説明してくれている手紙。


『外の世界からの干渉、または時間経過』

『時間経過の場合、三日以内の何処かで自動的に可能』



Aいずれにせよ私の家で少し過ごす羽目になるかもしれないけど…大丈夫?



目線を再び合わせる。



ゆ:あ…貴方は大丈夫なの…?さっきは大丈夫だったけど…もし貴方が凍っちゃったら…



ゆ:邪魔じゃないのっ?



A:…逆に貴方は嫌?



ゆ:嫌じゃないっ…けど…貴方g




A:君…さっきから「○○だから」って言って自分の思ってる事隠してるけど…




もう少し肩下ろしたら?、と言う。




A:目の前にいるのは知らない人間なんだから自分の我儘とか少し言ってみても非は無いと思うけど?




ゆ:……でもっそしたらっ




A:…君。妖怪なんだろう?人間に少しは悪戯しなくてはいけないんじゃ無くて?……気にしてたらまともに呼吸もできないでしょう?



ゆ:〜〜っ



A:もう一度。待ってる間はどうしたい?



ゆ:こ…ここにいたい…!



A:ん。



再度妖怪が泣き出した。

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作者名:桜蘭 | 作成日時:2019年8月15日 13時

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