【鬼滅の刃】今世では教師に溺愛されてるんだが【宇髄天元】

『大丈夫ですよ、お仕事お疲れ様です』 ページ26

...全然集中出来なかった。

家に帰って自分の部屋の机に荷物を置いた私は、

昼の宇髄先生よりも大きな溜息ついた。


無理矢理割り切ったところで、そう簡単に消える疑問ではない。

付き合ってもいない私が二人の関係にとやかく言う権利は全くないが、

頭では分かっていてもやはり気になってしまうのだ。


ちゃんと授業は受けたのだが、そのせいで内容が全く頭に入って来なかった。

...内容が頭に入っていない時点でちゃんと受けたとは言えないが。


しかし、このままでは一生この疑問を持ち続けることになりそうだ。

失礼だとは分かっているけれど、夕飯を食べ終わった後に聞いてみよう。

そう思って、私は夕飯を作るためにリビングに向かった。




「ただいま。悪ィ、遅くなった」



いつもより遅い時間に帰宅してきた宇髄先生。

新学期が始まったばかりで、仕事も溜まっているのだろう。



『大丈夫ですよ、お仕事お疲れ様です』


「その言葉だけで明日も派手に頑張れる...」


『なくても頑張ってくださいね』



彼女がいるのに、そんなこと言っていいんですか？

そんな気持ちが一瞬顔を出すも、私は表情を変えずにその気持ちを押し込んだ。



「今日描いた絵、なかなか派手でよかったじゃねぇか。

　やっぱりAは才能があるな」


『派手に描いたつもりはないんですが、ありがとうございます』



美術の授業があった日の夜、宇髄先生は必ず私が描いた作品を褒めてくれる。

本人には口が裂けても言えないが、それが少し嬉しくて毎時間頑張っているところはある。

今日は気持ちが少し沈んでいたこともあって、

宇髄先生からの褒めの言葉が、いつもより嬉しく感じた。

『...私達、付き合ってませんよね？』→←『お話中だったようなので、終わるまで待っていただけですよ』

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