『子供達も私の髪を触るのが好きだったなと思い出しただけです』 ページ15
『お風呂、ありがとうございました』
宇髄先生に進められ、先にあの大きなお風呂へ入らせてもらった。
上がったことを伝える為にリビングへ顔を出すと、
ソファーに座ってテレビを見ていた宇髄先生が振り返る。
「これからここで暮らすんだし、礼はいらねぇよ。
それより、まだ髪濡れたままだろ。乾かしてやるからこっち来い」
そう言って自分の方へ手招きする宇髄先生。
『自分で乾かせます』と言っても、「いーから」と宇髄先生は引かない。
このまま抵抗し続けると拗ねるか強制されるかどちらかなので、
私は仕方なく宇髄先生の足元に座った。
宇髄先生もカーペットが敷かれた床に下りて私の後ろに座り、
私の肩にかかっていたタオルで髪を拭き始める。
『ドライヤー使った方が早いと思いますけど...』
「俺がAの髪に触れていたいだけだからいいんだよ」
前世でもそうだったのだが、どうやら宇髄先生は私の髪を触るのが好きらしい。
宇髄先生が好きそうな派手な色をしているわけでもないのに。
それで一度何故か聞いてみたところ、「ただ単に好きだから」とアバウトに返された。
施設の子供達にも、よく髪を触らせて欲しいとねだられたものだ。
小さな手で、不器用ながらも私の髪を結んでくれた。
そんな子供達と宇髄先生が重なり、私は心の中で笑う。
しかし、宇髄先生には音でお見通しのようだ。
「なーに考えてんだよ」
『子供達も私の髪を触るのが好きだったなと思い出しただけです』
「で？俺があのガキ達と一緒だと思ったわけ？」
『多少は』
そう言うと、髪を拭く手付きが少し雑になった。
「俺とアイツらとでは好きの度合いが違うんだよ。一緒にすんな」
『...本当、よくそんなことサラリと言えますね』
「当たり前だろ、俺は神だからな」
前を向いていて顔は見えないが、あの得意げな笑みを浮かべる宇髄先生が安易に想像できた。
初めて会ったばかりの頃は呆れるだけだったが、今となってはそれが普通。
その普通を噛み締めながら、私は髪を拭く宇髄先生に身を委ねた。
『高校生は世間的に大人扱いです』→←『これからは宇髄先生が家族になってくれるんでしょう？』
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桜餅(プロフ) - みたらしさん» ありがとうございます！明日は部活休みなので、続編の方も多めに更新出来るよう頑張ります！ (2020年7月6日 23時) (
レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
ハル時々はるる(プロフ) - わぁぁぁ続編楽しみに待ってます！私も部活やらおまけに受験もあって忙しいですがお互い頑張りましょう！応援してます！！ (2020年7月5日 0時) (レス) id: 1867b93bcb (このIDを非表示/違反報告)
みたらし - 続編楽しみです！部活とか大変だと思いますけど応援してますね〜 (2020年7月4日 22時) (レス) id: 2fd201009b (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - ぽんちゃんさん» 大丈夫...だと思いますw夢主さんも宇髄さんも気配とか音で分かりそうなので！ (2020年6月29日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - ブレスの交換を他の女子に見られてないよね？大丈夫 (2020年6月28日 5時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イリア x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti
作成日時：2020年6月2日 23時
