5話 ページ5
「雲雀様、ディーノさんがお見えになりました」
放課後、応接室に入ってきた彼女の一言で
僕の機嫌は上がっていく。
「どこ？」
「前回同様、並中屋上での対戦と依頼しました」
「時間は？」
「はい、土日を含んだ三日間となっております」
「わかった」
事務的なやり取りを済ませ、僕は屋上へと足を進める。
後ろから、半歩下がってAもついてくる。
「そういえば、どうして3日なんだい？ 君、いつも2時間とか日没までって言ってるよね」
僕がそう問えば、背後からの真っすぐな視線が背中を射す。
「以前彼と戦った際、私の失態故雲雀様が決着をつけられず不快な思いをさせてしまいましたので、今回は多めに取りました」
「ふぅん」
やっぱり、気が利く。
誰かに何かを決められるのは
僕が最も嫌いとすることだけど
彼女になら、まだいい。
そう思えてしまうのは、
周りの人間より、長く同じ時を過ごしているからだろうか。
「君も戦ってくれればいいのにな」
ふと、僕がそう口にすると
彼女は悲しげに目を伏せ
「申し訳ありません」
と、少々細い声でそう言った。
何かと上手に、かつ何でもできる彼女だが、
唯一と言っていいできないことが、
戦闘、なのだ。
僕に仕えようとするくらいだから、
強いのかなと思っていたけど、全くそういう面はできないらしい。
つまらない、
けど、その欠点を補うのがこの「強い人を呼び出す」というやり方なんだろう。
跳ね馬は別として、
このやり方も彼女の話術がなければ成立しないだろうし、
実際、けっこう楽しかったりするしね。
「まぁ、いいよ」
僕がそう言うと、ようやく顔を上げたA。
そうして、僕たちは屋上へたどり着いた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
桜餅
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阪サッカー(プロフ) - こういう非恋の小説ってあまり読んだことがないからか、最後は本当に泣きそうになりました。ストーリーも凄く面白かったです。 (2020年5月28日 8時) (
レス) id: d96a890ddc (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - いつの間にか10,000hit超えてました！皆様ありがとうございます！ (2017年6月2日 22時) (レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - 大変申し訳ありませんが以前作っていたこの作品の続編的な作品を諸事情により削除させていただきました。詳細はメイン作品のお知らせにてご確認下さい。本当に申し訳ありません (2017年5月8日 18時) (レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
練爛々(プロフ) - 桜もちさん» わかりました！暇があれば読んでみます (2017年4月19日 6時) (レス) id: 4f09b777b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - 練爛々さん» ありがとうございます！続編的なものを書き始めましたのでどうぞお暇があればご覧下さい！ (2017年4月18日 23時) (レス) id: bdfc419512 (このIDを非表示/違反報告)
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