【REBORN】僕の運命 (ページ17)

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17話ページ17

「やめて欲しい？こういうの」

ある日その女の子に言われた。

前髪を引っ張り上げられ、

もう半分も開かない目で、私はその子を見上げた。

「……？」

「だーかーらー、」

次の瞬間、勢いよく私の頭が横になびく。

ジンジンと、左頬が熱い。

「こういうの」

両頬が腫れていて、うまくしゃべれない。

「あ……う……う、ん」

「そーお、やめて欲しいんだ？」

コクコクと頷く。

女の子はにっこり笑って、私の襟をつかんで引き上げる。

ガラリ、と窓を開けて

私を前へと乗り出させた。

「こっから、飛び降りてよ」

女の子は満面の笑みでそう言った。

訳が分からず困惑していると再度話し始める。

「ここ、2階でしょ？死にはしないって！こういうのやめたいんでしょ？」

「ねっ？飛び降りてみてよ」

「早く、さぁ早く！！」

見下ろせば、予想よりも高いこの場所。

下は乾いたグラウンド。

落ちてもクッションにはならないだろう。

「……あ、」

「何？落ちないの？じゃあもっと痛くしてあげなきゃね」

そう言うと、後ろから金属バットを持った男子が複数人。

「前は3本で、気絶したんだっけ？じゃあ次は5本かな？」

そうして振り下ろされるバット。

怖い怖い怖い怖い…………――――――！！！！

「お、ち……る！おっ……ちる、から……」

「あ、そう？なら早くしてくれる？ A、目障りなんだよね」

怖い、苦しい……

「やめて、くれ、るんで……しょ？」

「そーだよ～、ちゃんと落ちればね」

にっこり笑ってそう言う女の子。

これが終わればやめてくれるんだ

これで、おわるんだ。

私は、二階のベランダから

勢いよく、飛び降りた。

落下中はスローモーションのように

すべてが遅く見えて、

「うっそ、マジで飛び降りたんだけど！え、待ってウケる！！」

キャハハハ、と彼女たちは笑っていた。

そこから先は、覚えていない。

・

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・

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幸いなのかは知らないけれど

私は助かっていた。

目覚めたときに見えたのは、安心したような医者の顔だけ。

痛い。

久しぶりにまともに感じた

全身の燃えるような痛み。

再び私は眠りについた。