71話 バレンタイン ページ27
今日はバレンタインデー。
あのわけのわからないイベントの日である。
まぁ、好きな子がいる人にとっては大事な行事なんだろうけど、
特に気になる人もいない人にとってはただの平日でしかない。
だが、今年は違う。
京子が「一緒にチョコつくろう」と言ってくれたにもかかわらず、
断ったのはあの風紀委員長様にチョコを渡しに行くためだ。
こういうのですこしずつポイントを稼ごうとか思った、悪あがきである←
受け取ってもらえない可能性も十分に考えつつ、応接室へ向かった。
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「あ、雲雀さん！」
応接室へ向かう途中で彼を見つけた。
「君か、どうしたの」
「えーっと、これを渡しに来ました」
後ろで持っていたチョコを前へ持ってくる。
チョコと言っても哲さんから「委員長は甘すぎるものはすきじゃない」と聞いていたので
コーヒー風味のチョコである。
「なにこれ？」
「チョコです。 今日バレンタインデーじゃないですか。だから日頃の感謝を込めてって意味で」
雲雀さんは少し驚いた様子で言った。
「君いつ僕に感謝してたの」
言われてみればと思い、ぎくっと身構える。
だがさらっと答えてみた。
「してますよ感謝。表に出してないだけです」
「ふぅん、そう」
「で、あの、もらい……ますか？」
少しの不安を抱きながらも訪ねてみる。
「僕そんなに甘いもの好きじゃないんだけど」
「うっ……でも、そういうと思ったのでコーヒー味にしてきました」
「……！へぇ」
雲雀さんはまた驚いて小さく笑った。
「じゃあ、もらうよ」
「えっ？ 本当に？ ありがとうございます！」
すると雲雀さんは怪訝そうな顔で言った。
「君は不思議だね、どうしてあげた方が礼を言うんだい？」
「へ？ あーそれはですね、うけとってくれてありがとうみたいな……」
「ふぅん……とりあえずもらっていくよ。ありがとう」
「……！！！」
そう言って彼は颯爽と行ってしまった。
私はしばらく、驚きで立ちすくんだ。
彼が、あの雲雀さんがお礼を言った……。
うれしさと驚きで走り出したい気持ちにかられ、
私は少し駆け足で教室へと戻ったのだった。
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ささら(プロフ) - はじめまして、最近読みはじめました。文句とかクレームではないのですが、76話の夏祭りが夏休みになってるのですが、夏休みで大丈夫ですか？いきなりですみません。小説面白いです。続きも読ませて頂きますますね。長文失礼しました。 (2018年8月28日 12時) (
レス) id: 48abc9c141 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - 気づけば20000hit突破！！本当に嬉しいです、皆様いつもありがとうございます！ (2017年3月28日 13時) (レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - 甘楽さん» 気づいて下さって良かったです！おかげさまでノートも見つかってパート３を書いてるところです。これからもよろしくねお願いします(*^-^*) (2016年12月29日 19時) (レス) id: 7a3c0441dd (このIDを非表示/違反報告)
甘楽 - 復活したんですね!良かったです!下書きノート探し、頑張ってください (2016年12月29日 18時) (レス) id: 66e4a81c26 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - 甘楽さん» 本当にありがとうございます！ そう言ってくださって本当に嬉しいです！ お待たせして申し訳ありません、超亀更新ですが今日から更新再開します！ これからもよろしくお願いします！！ (2016年12月17日 14時) (レス) id: bdfc419512 (このIDを非表示/違反報告)
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