青春LOVERS～春～ (ページ2)

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◆１◆ 四月ページ2

｢…はあっ……潤くん助けて。｣

『和、ため息つきすぎ。電車乗って10分で20回もため息ついてる。30秒に１回って…まじで幸せ逃げんぞ～』

｢分かってる、分かってますよ？でもため息つきたくなるでしょ……はぁっ｣

───────今日は高校の入学式の日

『あ、まただ』

｢るっせーこっちはこれから新入生と先生全員の前で話すんだよっ！｣

『あー新入生代表…だっけ？』

｢…ん…ほんと何で俺な訳？｣

──────なぜか俺が新入生代表挨拶をするのだ。

『そりゃ成績いいからでしょ？でも和は結構そーゆうのささっとこなしちゃうタイプかと思ってたなー』

｢いやまぁワタシもそう思ってましたよ？でもさー新入生代表ってさ、ワタシが学年一位で先生公認の真面目ちゃんですって公言することなの！全然そんなことないのに。あー憂鬱すぎて酔いそ。｣

『え、まじ大丈夫？おりる？』

｢酔いそうなの、まだ酔ってません｣

『…なんだ、ってビックリさせんな！』

顔は濃いクセに中身はめちゃめちゃ心配性で優しい俺の唯一のと言っても過言ではない友達。

照れ隠しに怒るのは辞めて欲しいけど。

『ほーら、着いたぞ。』

｢これから毎日電車通学かー、だりぃな｣

そんなこと言いつつ電車から降りた開放感が好きだったりする。

『俺、和と電車乗るの結構好きだけどな。』

ったく、さらっとイケメたことを言うのは反則だ。

｢ばーか｣

少し先を行く潤くんに照れ隠しの暴言を吐いた。