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｢はい、じゃあここの問題10分で解いてみてー｣
生徒たちが問題に取り掛かったのをみて、教壇にある椅子に腰掛ける。
授業開始から20分を過ぎた辺りから正直、前を向いているのが精一杯で。
さっきから、蛍光灯が眩しくて何度も目が眩む。
頭痛も、悪化の一途を辿るばかり。
｢あのー先生、質問なんですけど…｣
そんなぼーっとした頭では生徒の質問の内容が理解出来なくて。
｢先生？｣
｢ん……ごめん、そっち行く｣
問題を見れば分かるだろうと椅子から立ち上がれば、急に激しい動悸に襲われる。
｢……ぁ……った…ぅ｣
揺れる視界、乱れる脈、頭痛。
全てが動きを阻んで、蹲れば、生徒たちの喧騒の中に大野先生の声が聞こえた。
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｢……っ…｣
｢櫻井先生？｣
｢…あれ、俺…ここ……あれ｣
混乱する記憶を整理しようとするのに、頭の奥の痛みは重く残ったまま。
｢授業中に倒れたの、覚えてますか？ここ、保健室のベットです。｣
｢あぁ、申し訳ないです…｣
｢体調は？まださっきよりマシ、くらいなもんでしょ？｣
｢えぇ…まぁ｣
生徒の前で倒れたことを思い出して、その罪悪感にぎゅうと胸が苦しくなる。
｢生徒たち、心配してましたよ〜｣
｢すみません…｣
｢家、どこですか？僕今日車で来てて、もう退勤なので送っていきますよ。その体調じゃ、電車乗れないでしょ？｣
時刻がラッシュの時間に差し掛かっているのを見て
お願いします、と言ってしまう俺はやっぱり弱ってるんだろう。
:
｢…っ、｣
大野先生の車の後部座席で眠りについて、どのくらいだろう。
軽い気分の悪さで目覚める。
｢あー酔っちゃいました？あと5分くらいなんで…｣
そう言われて辺りを見渡すけど、全く知らない土地で。
｢ここ、俺ん家じゃ……｣
｢あそこ、俺の家です｣
｢…へ？｣
｢櫻井先生、家じゃ絶対無理するでしょ？だから連れてきちゃいました。｣
そんないたずらっぽい声に、あぁ治りそうかも、なんてバカっぽいことを考えながら再び目を閉じた。
END
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あい(プロフ) - 更新ありがとうございます(^o^)楽しく読ませてもらってます☆ (2020年8月19日 0時) (
レス) id: 836a232359 (このIDを非表示/違反報告)
A - リクエスト書いていただきありがとうございました！ またリクエストさせて頂いてます！ (2020年3月24日 20時) (レス) id: cd024b2f2d (このIDを非表示/違反報告)
576666 - 面白いです。がんばってください (2020年2月2日 19時) (レス) id: 16639c2492 (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - あいさん» お読み頂きありがとうございます！リクエストから長らくお待たせしまいすみませんでした(><)またよろしくお願いします^^ (2020年1月21日 7時) (レス) id: 87f5a05ad3 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - こんばんわ、楽しく読ませてもらいました(*^^*)ありがとうございます(^^)これからも楽しみにしてます☆またリクエスト再開したらさせてもらいますね☆ (2020年1月20日 21時) (レス) id: 836a232359 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Noa | 作成日時：2019年9月18日 16時
