どうしよう、これ【歌い手】

episode14 ページ16

Aside

ベッドにシーツを掛け直して、時間を見ると6時だった。

ご飯の用意してない！慌てて台所に行きながら今日買った物を思い浮かべる。…うん、親子丼でいいかな。

真冬くんが湯船に使っている最中なのを確認して、ご飯を作り始めた。まあ、お米は朝に炊いたのが残っているから、作るのは上の部分だけだけど。

冷蔵庫から玉ねぎと鶏肉、卵や調味料を出して、ぱぱっと料理する。

いい匂いがし始めたら、もう真冬くんが髪を乾かし終わって洗面所から出てきた。

｢あ、いい匂い…｣

｢夜ご飯親子丼にしようと思って｣

…うん、玉ねぎもお肉の火の通り具合も大丈夫そうだ。

｢真冬くん、ご飯冷蔵庫から出してチンしてー｣

｢分かった｣

卵でお肉と玉ねぎを閉じて丼に盛ったご飯の上に乗っければ完成！手軽で美味しい親子丼！

…なんで私は宣伝みたいなことを考えてるんだ。

とりあえず、テーブルを拭いたりして、座って、2人で

｢いただきます｣

と言って食べる。

｢美味しい｣

と真冬くんが言ってくれた。

若干手抜きだけど、手料理を褒められるなんてもう(真冬くんがお粥を褒めてくれたのを除けば)何年ぶりくらいの話だ。

｢あ、ほんと？よかった｣

なんて笑って言うことも一緒に遊ぶ友達がいなければ無い。実家にはそんなに帰らないし。

…ストーカーを捕まえたあともこの人は遊びに来てくれたりするのかな。

…そう言えばひとつ忘れてたな。

｢あ、ねえそう言えばなんだけど｣

｢ん、…何？｣

口の中のご飯飲み込んでから返事をしてくれた。

｢ストーカー捕まえるときに助っ人いたら嬉しいんだけど、巻き込めるような人いる…？｣

恐る恐る聞くと、

｢1人いる。…僕の、相棒｣

と最後の言葉でふわりと微笑みながらそう答えてくれた。

｢ご飯、食べ終わったら連絡取るね｣

｢ありがとう｣

私もご飯食べ終わったらあいつに連絡取ろっと。

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｢タッピオカータッピオカー｣ルンルン96猫さん

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