山田家に妹が出来ました

7話 ページ9

三郎side





二郎は十子ちゃん、僕は百子ちゃんと手をつないでシンジュクの病院から帰路につく


俯いて足元を見つめながら歩く十子ちゃんと、楽しそうに僕とつないだ手を大きく振りながら歩く百子ちゃん


姉妹でテンションの差がすごい………





｢十子ちゃん、下を向いて歩いてたら危ないですよ｣
｢あ………ごめんなさい｣
｢｢………｣｣





うっ、会話が続かない………


今日から家族になるわけだし、少しでも距離を縮めたいところだけど、こんなに小さい子の相手なんてしたことないし………




あっ、




｢そう言えば、僕達まだ自己紹介してませんでしたね｣
｢お、じゃあ今するか！！
俺は山田二郎、ブクロの2番手なんだぜ、よろしくな！！｣
｢僕は山田三郎です、いちにい……君達を病院まで連れて行ってくれた人と、認めたくはありませんが、こいつの弟です｣





認めたくねえってなんだ！！と騒ぐ二郎

うるさいな、2人が怯えてるだろ、静かにしろ





｢やまだ？じゃあ百子もやまだ百子？おねえちゃんも？｣
｢そうですね、そうなりますね｣
｢じゃあね、じゃあね、やまだ百子です！！さんさい！！｣



ニコッと笑って指を立てながら言う百子ちゃん



｢ああ、それじゃ4歳ですね｣



4本の指が立っていたので、両手を使って3本に直す



｢はい、これで3歳ですよ｣
｢！さんさい！！｣




百子ちゃんは僕が本数を直した指を見ると、目をキラキラさせて言い直した




うわあ………かわいい………
小さい子ってこんなにかわいいんだ………
それとも、妹になった子だから？




｢………十子、です………5さい………｣




そんな百子ちゃんに続いて、小さな声で言う十子ちゃん

百子ちゃんは懐いてくれたみたいだけど、十子ちゃんにはまだまだ警戒されてるような………





まあ、これからはずっと一緒にいるんだし、焦らずゆっくり距離を縮めればいいか





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夏場に書き始めたから、作品内の季節は夏なんですよね〜……(リアルでは10月終わる)


季節のズレは目をつぶってください……

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