113.あゝ、アラバスタ！ (砂漠の歩き方 2) ページ18
「重い……重いぞ、暑いし……」
「ルフィ、大丈夫？」
「無理だァァ〜！ A、変わってくれ」
苦笑いをしながら全員分の荷物を持つルフィに声をかければ、完全に目が死んでいる状態で泣きつかれた。
これは、少し手伝った方が良いのでは？ と思い、苦笑いを崩さずにルフィの方に近寄っていけば、サンジに腕を引かれ、それを止められる。
「ほっとけ、Aちゃん。あいつから言い出したことだ」
「そう、なんだけどね……なんか可哀想で……」
「あんた、本当にルフィに甘いわね。いいのよ、アイツあの程度のことじゃ死なないから」
ナミの言葉に全員がその場で「うん、うん」と、頭を縦に振っていた。
「だいたい、お前がジャンケンで負けたせいさ。黙って運べ！ それをよりにもよって、レディに変わってくれなんて……三枚におろすぞ‼」
「落とさないでよ〜、ルフィ」
サンジとナミのルフィに対して放った言葉は、一切の容赦も見せていない。
「あ〜〜〜」と、悲鳴にも似たルフィの声が響いていても御構い無しの様子だ。
……意外とドライよね。ここの船員は。
まぁ、それがルフィらしいのかも。
などと思いながら、クスリと笑っていれば、前を歩いていたウソップが遠くの方に岩場を発見したようだ。
「ややっ‼ 前方に岩場発見！」
「本当かっ⁉ 休憩タイムだーーーーーー‼」
そう、そもそもルフィが荷物を運んでいたのには理由がある。
あまりの暑さに体力のというか、お腹の限界がきてしまったルフィが持ってきたお弁当を食べたいと言い始めたのだ。
そこでビビが仕方なく「次の岩場で休憩タイムにしましょう」と、ルフィを気づかってくれたわけなのだが、何を思ったのかルフィはジャンケンで負けた人が全員分の荷物を次の岩場まで運ぼう！ と、言い出したのである。
その結果ーー
ルフィが負けて、全員の荷物を運ぶ羽目になったのだ。
でも、まぁ。無事に岩場も見つかったことだし
「良かったね」
などと、声をかけようとルフィの方を見れば、もう後方にはいなく岩場めがけて誰よりも早く1番先頭へ走り抜けていった。
まさに『目にも留まらぬ速さ』
……元気が出たようで何よりだ。
乾いた笑いを口元に灯せば
「ほらね。あの程度でバテるほどヤワじゃないでしょ？」
ナミが両手を顔の横で開き「やれやれ」と、首を振っていた。
「おっしゃる通りで」
もはや、そんな言葉しか出てこなかった。
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奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！よろしくお願いします^ ^ (2021年5月2日 18時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 返信ありがとうございます！また更新してくださって嬉しいです！これからも応援しております。 (2021年5月1日 18時) (レス) id: 7e246103d6 (このIDを非表示/違反報告)
奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» 初めまして！コメントの返信が遅くなってすみません。連載この連休で少し進める予定です。アリスさんにこの連載を好きと言っていただけて、すごく嬉しいです！頑張る気力が湧いてきました笑(^^) (2021年4月29日 14時) (レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 奏さん初めまして！いつもこの作品を楽しく拝見させていただいております。この作品はもう更新しないのでしょうか？私はこの作品が凄い好きなので、良ければまた更新再開して欲しいです！ご検討よろしくお願い致します。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: d582cbc40a (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑炭酸(プロフ) - 夢主愛され最高ですよね！！ お悩み中なのですね！救済していただけると私はすごく嬉しいですが死んだとしても奏様のこの作品大好きです！これからも応援してます！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: 72cb3f7599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2019年9月25日 19時
