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ーAsideー
時すでに遅し。どうしたものかと眉間にしわを寄せる。
そうだ、とりあえず謝ろう。
『あの、業。急に家なんて連れて来ちゃってごめんね』
「いいよ別に。俺が行きたいって言ったんだし」
『そ、っか』
業が暗い顔をしている理由はどうやらこれじゃないらしい。となると…
『あーっと、…あの、珈琲不味かったでしょ』
「飲んでない」
えぇ、
『家こんな山奥でごめん』
「いい気分転換になったよ」
『そりゃ良かった…』
なんだ、原因が全くわからない。やっぱりアリスに何かされたんじゃ。
「ねぇ」
『はい！！』
威勢のいい声で返事をしてしまい思わず赤面する。業はそんなこと気にしていないようだった。
「電話の相手誰？浅野？」
『電話…？ああ、ウタさんだよ』
「ウタ？」
『そ。会ったことなかったっけ？』
「ない」
『そうだっけ』
「…男？」
『うん』
業は歩みを止める。
『どうし「好きなの？」…え？』
「ウタってやつのこと好きなの？」
そんなことを聞かれるなんて想像できるはずもなく、口を半開きにしたまま夕日に照らされる。
『え…と』
なんでそんなこと聞くの？ その言葉が声に出ない。
「答えるまで帰らない」
『そんな、急に聞かれても…わかんないよ』
「わからない？好きか嫌いかもわからないの？」
『わかんないよ！業が言ってる「好き」ってloveの方の好きでしょ！？私ウタさんにそんな感情を抱いてるかなんて考えたことないもん！』
「っ」
『だいたいなんで業がそんなこと聞くわけ！？関係ないじゃん、なんでそんなに探ろうとするの！！』
頭が混乱してつい感情的になってしまった。脳内を駆け巡る言葉たちは次々体外へ放出されていく。
『そっか、業って空気読むの下手くそだもんね。こういう時渚だったらすぐ探るのやめてくれるんだけどなぁ』
皮肉を込めて笑う。
『知ってる？渚とウタさんって仲いいんだよ。渚にはウタさんのいいところが手に取るようにわかると思うけど業には一生わからないだろうね。だって顔も知らない相手のこと呼び捨てにするし「やつ」呼ばわりするし……、』
相手が何も言わないことをいいことに毒を全部投げつける。
『ウタさんと業は絶対出会って欲しくない』
業はひどい笑みを浮かべて鞄を地面に放り投げる。
「赫眼はなしね」
その意味を瞬時に理解し、向かってくる拳をギリギリで躱した。
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eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの複雑な感情が伝わってよかったです。更新頑張ります！ (2019年5月25日 0時) (
レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - part7おめでたうです！ 真相が明らかになっていく...！ 夢主ちゃんの感情がひしひしと...こう、ひしひしと伝わってきて、すごいなぁと思います。eyeさんのペースで更新頑張ってください！ (2019年5月24日 22時) (レス) id: c1e6d1df23 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます！なかなか物語が進まず申し訳ないです…！完結目指して頑張ります！！ (2019年5月20日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - いつも、楽しみに読ませてもらってます！Part7でも、更新頑張って下さい！応援しています！ (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年5月19日 22時
