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『ふはっ(笑)先生遅れますよ?行ってください』


「…そうですね」


少しイラつき気味の返答に私はまた笑う。


こんなの柄じゃない、こんなに笑うなんて。


先生は女の子を急かす。


と、後ろを振り向いた。


「…《氷》は必要なくなったんですね?」


『っ、』


そう言われたらどう返せば良いか。


今はただ、先生の行動が面白くて。


「今は《偶然》だったかもしれませんが、…笑顔が変わりました」


『…え?』


「柔らかくなりました。誰か、想いビトでも?」


『…はっ!?』


顔が赤くなった。


偶然かもしれないいや偶然だと思う。


え、笑顔が変わった?


想いビト?


そんな、そんなはず、…。


《A》


ふと六郎が頭に浮かんで、硬直した。


いやいや何故今頭に浮かんだ?


私は先生に会ったらもう戻れないって思ってたんだけど、え?


「分からないのですか?誰が好きか」


『は、はあ』


恋占いの人か、と言いたくなるが我慢。


先生はふわりと微笑んだ。


「今貴女の頭に浮かんだ人ですよ。たとえ貴女があり得ないと思っていても」


…それって。


ろく、…。


更に顔が赤くなった。


青春か私は!?


「的中ですか。お幸せに。ではまた」


そう言って先生は行ってしまった。


…何で先生に会ってこんなこと気付かされるんだろう。


私は、いつの間にか、いや、え?


…もうこんなこと気付かされたくない。


《偶然》はいつ起きるか分からない、でも。


その《偶然》がいつ起きても良いように、《学習する》ということが大事だ。


『学習……え、何を?』


私はポツリと呟き、コンビニに再び急いだ。

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設定タグ:アンナチュラル , 久部六郎   
作品ジャンル:恋愛
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桜絵笑美(プロフ) - らりさん» ありがとうございます!最初はこんな設定で良いのか、見てくださる皆さんは久部くんのこと好きなのに良いのか不安でしたが、そんなの吹っ飛びました!20日が試験日ですので、終わったら大量更新しますね! (2018年11月18日 17時) (レス) id: 087612a236 (このIDを非表示/違反報告)
らり - 主人公の方が好き感低いタイプの小説初めてで、とっても面白いです。更新再開してもらってよかったです!忙しいとは思いますが、今後とも無理せず頑張ってください!楽しみにしてます。 (2018年11月18日 8時) (レス) id: 5a234b7cd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜絵笑美 | 作成日時:2018年5月21日 1時

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