独り ページ18
〜バラム side〜
それから入間くんは、ゆっくり話してくれた。お姉さんが出て行ってから周りの反応がおかしくなったこと。自分の中で少しずつお姉さんの記憶が薄くなってしまっていること。王の教室に移動してからお姉さんであろう人の夢を見る回数が増えたこと。
入「僕は、お姉ちゃんがいるって断言できないんです。もし、もし、お姉ちゃんが本当にいなかったら、ただの僕の妄想だ、そういわれてしまったら僕は…
その現実を受け止めれる気がしないんです。」
だから、入間くんはこの話をする前に僕に空想生物に対して聞いたのか。
バ「入間くんは、君はどうしたいの?」
入「え?」
バ「君は、お姉さんの存在を否定されることを恐れてる。それは何で?」
入「な、なんで…だって僕は、僕はそれが僕にとっての心の支えだったから…」
バ「そうだね。入間くん、人間界にいたころ君は独りでいろんなことを乗り越えてきたかもしれないそれを心の支えにしてね。
じゃあ、今の君も独りかな?」
入「!…1人じゃないです。今の僕には、おじいちゃんもオペラさんもアズ君もクララもクラスのみんなもいます…」
入間くんは今まで下を向いていた顔を上げ僕の目をまっすぐ見て言った。
バ「うん。僕もそう思う。じゃあその上でもう一回きくね。
入間くん君はお姉さんとどう向き合いたいの。」
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作者名:朔write | 作成日時:2022年2月8日 18時