鈴木入間には７歳年の離れた姉がいます(仮) (ページ11)

今日:6 hit、昨日:17 hit、合計:88,149 hit

闇ページ11

あれから、4か月近く月日は流れ、３００件以上の店を回ったがその本は見つかってない。

でも、何も進展がなかったわけじゃない。メモ帳を開き調べた情報を見返した。

悪魔の召喚方法

・真夜中に行うこと

・ある程度開けた場所で行うこと

・火と魔方陣を用意すること

他にも細かな指示はあったが必ずこの3つはどの本にも書かれていた。だから、この３つは最低限そろえなければならないものなのだろう。

『…』

最近ボーっとすることが多くなってしまった。そして、不意に襲ってくる恐怖に飲み込まれる。

「入間は、もう生きてないさ」「過労死でもしたんじゃないか？」「お前だって知ってるだろ？あの親の鬼畜さを？」
『そんなことない。入間は生きてる』

「悪魔なんているわけないだろ？」
『そんなのわからないだろ、現に入間は…』

「あいつらが嘘をついただけさ」「お前は利用されたんだよ、いい加減気づけって」
『うるさい、確かにあいつらは大金を手にしてた。だから…』

「お前もバカじゃないだろ？悪魔になんて売らなくたって人間に売っても金は手に入る。臓…」

『うるさい！！！黙れ黙れ黙れ！！！』

「うわ、なんだあれ」「気持ちわる…」「やば」

『ハッ…』

気付かない間に町中を歩いてしまったらしい。周りの視線と頭にこびりつくものを取り除きたくてその場からすぐに逃げた。

『はぁはぁはぁ…』

人目につかない場所に来て足を止める。少し走っただけで息が上がるようになってしまった。
原因は、わかっていた。ここしばらくまともな食事をしてなければ睡眠もとってない。

でも、そんなこと気にする余裕なんて僕にはなかった。

しばらく息を整えていると突然激しいめまいに襲われ僕は、倒れてしまった。

早く、早く見つけないと、入間、入間……

白く霞んでいく視界の中で手を伸ばし僕は、意識を失った。