サクラヒラリ【Yuta＊Toshiya】Part2

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放課後、玉森と二人校舎の外を歩いていると



校門の前で黒い車が止まった。



そして私達の前をミサキちゃんが通り過ぎた…



と思ったら、一瞬立ち止まって私達を



振り返る。





ミサキ「えっと、玉森君とAちゃん、でいいんだよね？クラスの子から聞いたの。私、こう見えてあんまり友達いなくて…良かったら二人共仲良くしてくれると嬉しいな。」




そう笑顔で握手を求めるように手を差し出す




ミサキちゃんはすごく気さくで




とっつきやすい感じの子に見える。




そんなミサキちゃんの手を取って握手をすると




今度は玉森の方へその手を向ける。




でも玉森はそのまま握手をせずにいると




ミサキちゃんが強引に、玉森の手を取って





ミサキ「はい、これでオッケー」





と笑顔を向ける。




そんなミサキちゃんに少し戸惑いながらも




玉森は照れくさそうにしていて




その証拠に耳が真っ赤になっている。




あのミサキちゃんに




あんな近くで可愛い笑顔を向けられたら




女の私だって嬉しくなっちゃうし




玉森がそういう反応をしてしまうのも無理ないか。




と思いながらも、やっぱりちょっと妬けちゃうな。




でも言わないけど。




そのままミサキちゃんは校門前に停まる




黒い車に乗って帰って行った。







図書館にはもう宮田くんとナナちゃんがいて




いつもの席に4人で座る。






宮「それにしても、あのモデルのミサキちゃんがうちの学校に転校してくるとはね〜」





ナナ「裕くんとAちゃんのクラスだよね？どんな感じ？」





「うん。さっき少しだけ話したけど、気さくな感じでいい子だったよ。可愛いし…ねぇ？」




そう玉森に聞くと





玉「別に…」





と興味無さそうに答える。




さっき手を握られて照れてたくせに。





宮「でもミサキちゃん、前の学校でイジメに遭ってたって噂もあるみたいだよ。やっぱ有名人ってそういうのに遭いやすいのかな〜。」




「そうなんだ…」




だからミサキちゃん、帰りあんな事言ってたんだ。




あんな感じの良さそうな子がイジメられるなんて…




その噂が本当なら可哀想だな。




なんか、ちょっとミサキちゃんを見る目が




変わった気がする。




でもそれは私だけじゃなくて




玉森も同じだった…。

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