サクラヒラリ【Yuta＊Toshiya】Part2

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次の日、教室には朝から



玉森の姿があって、



昨日に引き続き女子達の私を見る目は冷たい。



玉森がサッと席を立ったのと同時に



「あ、あのさっ」



呼び止めようとする私を



チラッと横目で見て、視線を逸らすと



そのまま立ち止まる事なくどこかへ行ってしまった。



何なのアイツ…。



無愛想…って今に始まった事じゃないけどさ。



でもあんなにあからさまに無視する事なくない？



やっぱり、噂の事知ってるのかな…。



面倒な事に巻き込まれたって



呆れてるのかな…なんて



この時は、玉森の行動を軽くしか思ってなかった。

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休み時間にあの非常階段へ行ってみても



玉森はいなくて…



もしかして私、避けられてんのかな。





帰り道、桜の木の公園を通ると…



ベンチに座る玉森を見つける。



そのまま近づいて、玉森の隣にストンと座ると



スッと立ち上がって行こうとする玉森の腕を



グッと掴んだ。



「ねぇ、私の事避けてる？」



玉森はその場に立って私に背を向けたままで。



玉「もう、俺に関わんな。」



そう言う玉森の表情は見えない。



「何それ…。あんな噂流れたから？」



玉「とにかく、もう俺に話しかけんな。俺も話しかけないから。」



何でそんな事言うの？



私の事放っておけないって、言ったじゃん…



「そんなの意味わかんない。」



玉「だから…！迷惑なんだよ！面倒な事に巻込まれんのはゴメンだから俺…」



そう言って、私の手をパッと振り払うと



玉森は去って行った。



振り払われた自分の手を見つめながら



その手がどんどん滲んでいって



ポタポタと涙が溢れた。



「ひっく…っ…なんでっ…あんな事、言うの…っ」



溢れた涙は止まらなくて



心にポッカリ穴が空いたみたいに



胸が苦しくて…痛くて…



一人ぼっちで心細くて…



そういえば、私が心細い時



いつも玉森がそばにいてくれた…。



もう、あんな風に私のそばにはいてくれないの？



いつも玉森に頼ってばかりの私に



ウンザリしちゃったの？



やっぱり、私みたいなヤツ面倒なだけだよね。



玉森の優しさに甘え過ぎてたのかな私…。

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