３２話 シルシ ページ34
貴女side
『ちょ、いたっ…離して！』
「―何やってんだよ、テメェ」
『ぎんとき…』
晋助に力強く抱きしめられ、チリチリと色んなところが痛くなった。
壊されると思って抵抗すれば、腕を引かれ、別の温もりに包まれた。
見れば、銀時に肩を抱かれてて。
「此処まで来て何の用だ」
「俺ァ、ソイツが欲しくてな。寄こせ、銀時」
「ふざけたこと言ってんじゃねぇよ。
おめーボンボンなんだから女は金でいくらでも買えんだろ？」
「金で買える女にゃ興味ねぇ。価値があるのはソイツだけだ」
銀時に触れられている所から、じわじわと身体に熱が廻る。
助けれくれたという嬉しさと安心と、何よりコイツが好きなことから鼓動が速まる。
銀時は低い声で睨みながら言うが、晋助はニイと笑っていた。
「クリスマスプレゼントにくれよ、そいつを」
「あ？お前の場合、苦理須魔洲符例前斗だろうが。
どうしてもってんなら、抜けよ」
「…お前からそう言うとはなァ」
『―…このっ、ドアホがァァァァァ！！』
「ぎゃあああああああああ！！」
晋助がニタリと笑えば、銀時は剣を抜けと言った。
珍しいなあと呑気に思ってると、本当に此処でやり合うつもりなのか晋助は剣を抜こうとしていて。
私は銀時の腕を掴むと、晋助に向けて投げ飛ばした。
「いってぇな！何すんだこのアバズレ！」
『うっさい！こんなに人がたくさん居るのに、剣抜く阿呆が居るか！
ほら焼け野原！早く戻るわよ！』
「待て」
銀時は頭をさすっていたが、私は気にせず一喝した。
馬鹿の手を引いて立たせて去ろうとすれば、晋助の制止の声がし、私は立ち止まって振り返った。
『晋助。私がどうしても欲しいって言うのなら、身体だけじゃなくて心ごとつかまえて。
そしたら、アンタとずっと一緒に居てあげるわ』
「……上等だ」
上からだが、私は晋助に惚れさせてみろと言った。
最後にフッと微笑すれば、彼は隻眼に熱を燈し、ニヤリと笑って頷いた―。
＊「ったく、無理してんじゃねぇよ」
『無理なんて―やぁっ…ちょ、っと！』
「シルシなんてつけられやがって…ふざけんな」
晴太を捜しつつ銀時の手を引いてると、後ろからそう言われた。
ムッとして否定しようした時、ぎゅうと抱かれ、次にうなじに吸いつかれた。
かあっと紅くなって振り返れば、目尻を朱に染めて眉を寄せる銀時が居て。
それを見て思わずきゅうとし、彼の言葉でさっき晋助にやられたんだと気付いた。
「……んなに見て、なんだよ」
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琉樹 - これもいいんですけど、沖田落ちもいいなって思いました笑笑仕返し？？みたいな感じで笑笑 (2019年8月17日 15時) (
レス) id: ee45917e2f (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - ルナさん» 温かいコメ、ありがとうございます！忙しく、更新出来る日が減りますが、これからも宜しくお願い致しますm(__)m (2014年12月10日 16時) (レス) id: c0792c85fa (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 面白いですね！続きがすごく気になる頑張ってください待ってまーす (2014年12月10日 2時) (レス) id: 0a7264409d (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - 恋狂さん» 私は三秒でも五秒でも拾い食いします← これから妙に展開が速かったり、どうでもいい話が混じりますが、どうかお付き合いくださいm(__)m (2014年11月30日 19時) (レス) id: c0792c85fa (このIDを非表示/違反報告)
恋狂 - coco@さん» マー●ルチョコは三秒ルール通用するでしょうか 私はすると信じています……(遠い目) 銀さんが頑張ってくれるということでこれからがもっと楽しみになりました〜！ (2014年11月29日 20時) (レス) id: f0c0f1305c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cocoa | 作成日時：2014年10月1日 21時
