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25話 ホテル ページ27

貴女side


『とっ、とうしろ―…きゃあっ』

「なんだよ、A」


結局、ホテルまで来てしまった。
部屋に入った途端冷や汗が溢れ、やっぱり止めようよ、と十四朗に伝えようとすれば、彼にベッドに倒されて。
少し起き上れば、彼は刀を置いて、楽しそうな笑みを見せてこちらに近づいてきた。


『冗談、だよね?
だったらタチ悪いよ、もう止めて』

「俺はいつだってマジだ、つったろ?」

『え、ちょ、まっ…!』


十四朗が四つん這いで乗って来て、ベッドがぎしりと鳴いた。
思わず私は後退し、心臓をドクドク鳴らしながら彼に言えば、彼はニヤリと笑って私の両手首を掴んできた。


『ほ、ほんとにダメだって!』

「なんで」

『今日っ、下着上下バラバラなの!』

「…プッ」


しゅるり、と音を立てて髪を結っていたゴムを取られた。
そういう経験が無いわけではないが、好きじゃない奴とは寝たくない。
そう思って私は真っ赤な顔で十四朗を見上げ、下着が上下違うと言えば、彼はプッと吹き出して笑った。


『あ、の…?』

「馬鹿だなァ、お前。
流石に何度も逢う奴と寝る訳ねぇだろ?」

『そ、そう思ったけど、アンタさっきマジだって言って…!』

「はいはい。
でもよ、マジで入んねぇとあの馬鹿が尾行してたら、嘘だってバレちまってたぜ?」

『〜〜もうっ!』


不安に思いつつ、十四朗がどいたから、私はゆっくりと身体を起こした。
そうすれば、彼はクックと喉奥で笑いながらそう言い、私はよりカッと顔を紅くして言い返した。
だが、彼は笑いながら私の頭を撫でるだけで、本気かと思ってた自分が本当に恥ずかしい。
穴があったら入りたい。そしてそのまま埋めて殺してほしい。


「顔真っ赤にして、マジだと思ってやがったのか。
やらしいなァ?」

『やらしいのはどっち―』

ドガァァァン!!

『「?!」』


溜息をついて、どさり、と後ろに倒れた。
すると、十四朗はニヤニヤしながらそう言ってきて、カッとなって言い返そうとしたら、突如バズーカでドアを破壊された。
もしかして…。


「―土方さん、何してんでィ?」

「総悟…!」

「ポーカーフェイス気取ってる奴は、仮面の下何考えてんのか解せねぇや。
この人が欲しいなら、ちゃあんと宣戦布告してくだせぇ。
行きやすよ、Aさん」

『あ、十四朗っ…!』


沖田だった。
厄介なのが現れたと、私たちは顔を顰めた。
彼はバズーカを放り投げると、そう言って私を抱き上げ、十四朗を置いて外へと連れ出した。

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琉樹 - これもいいんですけど、沖田落ちもいいなって思いました笑笑仕返し??みたいな感じで笑笑 (2019年8月17日 15時) (レス) id: ee45917e2f (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - ルナさん» 温かいコメ、ありがとうございます!忙しく、更新出来る日が減りますが、これからも宜しくお願い致しますm(__)m (2014年12月10日 16時) (レス) id: c0792c85fa (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 面白いですね!続きがすごく気になる頑張ってください待ってまーす (2014年12月10日 2時) (レス) id: 0a7264409d (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - 恋狂さん» 私は三秒でも五秒でも拾い食いします← これから妙に展開が速かったり、どうでもいい話が混じりますが、どうかお付き合いくださいm(__)m (2014年11月30日 19時) (レス) id: c0792c85fa (このIDを非表示/違反報告)
恋狂 - coco@さん» マー●ルチョコは三秒ルール通用するでしょうか 私はすると信じています……(遠い目) 銀さんが頑張ってくれるということでこれからがもっと楽しみになりました〜! (2014年11月29日 20時) (レス) id: f0c0f1305c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:cocoa | 作成日時:2014年10月1日 21時

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