検索窓
今日:2 hit、昨日:12 hit、合計:52,613 hit

二人と一匹で同じベッド ページ5

.





エースの反応を見る限り、どうやら謝っていないらしい。
まずは謝れ、話はそこからだ。

口を窄めながら、エースはチラチラとこちらを見る。





「オレ、Aなら絶対に寮長が横暴だって言ってくれると思ったんだけどぉ?」

『横暴かもしれないけどさ、盗み食いってのはよくないよね?エースは盗み食い、いい事だと思う?』

「そ、それは…」





…この反応を見ると、エースは自分がやった事がよくない事だってわかってるみたいだね。
なら、まずはエースが寮長に謝らなきゃ。



子どもの様に拗ねた姿が、やはり何処か快斗と似ていて私は放って置けず、思わず手が伸びてエースの頭を撫でた。

突然頭に手が乗って来たからか、ビクッと肩を跳ねさせたエースが驚いた様にこちらを見る。
大きな瞳を何度もパチパチと瞬きさせながら。





『明日、謝りに行こう?きっと許してくれるって、ね?』

「…〜〜〜ッ…………わ、かった」

『よし、いい子いい子♪』





子ども扱いが恥ずかしかったのか、エースは一瞬で顔を真っ赤に染め上げた。

一頻りに撫でて満足した私はエースから離れる。





「食べ物の恨みは恐ろしいんだゾ。…アッ!
そう言えばオレ様もまだ学園長からツナ缶貰ってねえんだゾ!」

「…Aが提案したんだから、一緒に来いよな」

『わかってるって。あ、グリムとユウ君も連れてくからね』

「ふな"!?何でオレ様も!?」

『だって俺達は三人で一人なんだろ?当然じゃん!それに帰りに学園長にツナ缶貰えばいいし』

「ツナ缶…!し、仕方ねーんだゾ!オマエはオレ様の子分だからな!」

『さっすがグリム親分!』





…てか今更だけどユウ君。
あんなに扉がドンドン言ってたのによく寝れるなあ。

余程疲れが出たんだろうね。
私は怪盗仕事やってるから慣れてるんだけど、次の日の授業は常に眠気と戦ってたなぁ…。





「…じゃ、とりあえず今日何処で寝ればいい?」

「オメー、本当に泊まる気か。
オレ様達の部屋以外、まだどの部屋も埃だらけなんだゾ。寝るなら自分で掃除しろ」

「げっ、掃除とか絶対やだ。
…A〜、部屋に泊めてよ。オレ、スマートだから幅取らないしさ、ねっ」

『むーり。俺とユウ君とグリムで一つのベッド使ってんだよ?いくらなんでも…』

「ゥえ!!?
おま…お前、ユウと一緒に寝てんの…?」

『うん』

「…同じベッドで?」

『うん』

「……マジ??」

『マジ』

「…………」





…え、マジで何なの?







.

まさか…そっち系??→←タルト事件



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (148 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
527人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

抹茶って美味しいよね(プロフ) - とても面白かったです!最新頑張ってください!!楽しみにしてます! (2020年6月24日 22時) (レス) id: 8bfe17f4aa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:サヒア | 作成日時:2020年6月2日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。