第拾捌話 “桜” ページ19
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「！」
「ほ、本当でございますか！？」
「はい」
驚く二人にはっきりとそう述べる。
生きること。
それがおばあちゃんが私に願った、最期の願い。
ならそれに応えないと。
それに、今の私に出来ることはこのぐらいしかない。
きっと審神者になると言うことは、辛く厳しいものなのだろう。
だけど
やまんばぎりくにひろ様の顔を見て、私は笑った。
私を助けてくれた、救ってくれたこの人がいるなら…きっと大丈夫。
「あ…ありがとうございます！！ここに新たに審神者様が誕生しましたぁあああああ！！！やりましたぁあこれで休みが貰える！！」
「え、えっと…」
「…おい、こんのすけ。本音が漏れてるぞ」
「ハッ！！…し、失礼。あまりの嬉しさに我を忘れてしまいました」
ではでは、と何処から取り出した小箱を私の前に出した。
こんのすけ君がそれを開けると、中にはたくさんの色とりどりなビー玉の様なものが入っていた。
「では、早速ですが審神者様。この中からお好きなものを一つ、選んで下さい」
「う、うん…」
綺麗なビー玉がいっぱいだ…と見惚れながらも、私はふと目に付いた淡い桜色のビー玉を手に取った。
すると突然その玉は光り出し、そのまま私の手の平に溶け込む様に消えた。
そして、身体が若干熱くなる。
「え！え！？消えちゃったよ！？」
「大丈夫だ、落ち着け」
突然消えてしまったビー玉に戸惑っていると、落ち着かせる様にやまんばぎり様が私の頭を撫でてくれた。
少し落ち着いた所で、こんのすけ君がこのビー玉についての説明をしてくれた。
「先程のは政府からの贈り物、だと思って下さい。何が当たるか分かりませんが、特殊能力を貰えるのです」
「特殊能力？」
「例えば、視力が上昇したり、水を操れたり…と様々な能力があります。審神者様方は皆何かしらの能力をこの様に授かるのです」
元は刀でも付喪神ですから、神隠しをされない様にする対策でもあるんですよ、とこんのすけ君は微笑んだ。
他にもたくさんの審神者が居ることを知って、少しだけ何故かホッとした。
「では最後に、審神者名を決めて頂きます」
「審神者名…？」
「審神者様は数多く存在する上、刀剣男士の方々に真名を知られるのは禁忌となっております。簡単に言えば偽名…もう一つの名前、と言った所でしょう」
私のもう一つの名前…。
じゃあ…と私はおばあちゃんと同じ“桜”にした。
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凛音 - 本当に面白いです！続きがめっちゃ気になります！頑張ってください！ (10月30日 17時) (
レス) @page23 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています。 (2022年2月22日 9時) (レス) @page23 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
カニカマ(プロフ) - 14話の第三の選択っていうセリフ、どっかで聞いたことあると思ったらキノの旅だコレ (2020年7月6日 23時) (レス) id: e7530bdad7 (このIDを非表示/違反報告)
奏芽 - 切なくて涙が出てきましたw更新待ってます！！！ (2020年4月15日 6時) (レス) id: 6107720ed6 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 続き楽しみにしてます！更新頑張ってください (2019年12月18日 14時) (レス) id: 5e6c663fd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2019年8月29日 0時
