第拾陸話 審神者と刀剣男士 ページ17
.
こんのすけ…くんは、私の前に来るとぺこりと頭を下げた。
「初めまして、私はこんのすけ。審神者様方をサポートする管狐でございます」
「さにわ?さぽ…くだ…?」
聞いたことのない言葉が並べられ、私は首を傾げてしまう。
そんな私に気付いたらしく、神様がおい、とこんのすけ君に話し掛ける。
「一度に言うと混乱するだろ」
「こ、これは失礼しました!審神者様!」
「う、ううん…大丈夫だよ?でも、私はそのさにわ様?じゃなくて…むぐっ」
誰かと勘違いしていると思った私は、自分の名前を言おうとしたのだが、それを言う前に神様に手で口を塞がれた。
何で?
「いいえ、貴方は審神者様になられる素質を持つお方。貴方の祖母である…桜様と同じように」
「!おばあちゃんを知ってるの!?」
「ええ、もちろんです!桜様も審神者のお一人で、それはそれは大変お強い方でした。あの方は十の頃に審神者になられました」
「あの…さにわ…って?」
先程から出て来る“さにわ”と言う言葉。
おばあちゃんが十歳の時になったと、こんのすけ君は言った。
なら、何か仕事の名前なのだろうか。
ハッとした表情でこんのすけ君は口をパカリと開けた。
「そうでございました!説明がまだでした!時間はまだまだたっぷりありますからね。このこんのすけが説明させて頂きます」
「お願いします」
「な…なんていい子なんでしょうか…!」
「?」
「んん"!」
お願いします、って言っただけなのに、何でそんなに泣きそうな顔をするのかな…。
よく分からずにいると、後ろで神様が咳払いをする。
それを聞いたこんのすけ君が、またまたハッとして同じように咳払いをした。
「すみません、話が逸れました。では、順に説明させて頂きます」
少し緊張しながらも頷くと、こんのすけ君が審神者などについて順番に説明してくれた。
審神者。
刀剣男士達を束ねる主。
眠っている物の想い、心を目覚めさせ、自ら戦う力を与え、振るわせる技を持つ者のこと。
簡単に言えば、『刀剣を人間の戦士に変える』という能力を持つ異能力者のこと。
刀剣男士。
精神と技をこめて造られた刀剣が人の形となった付喪神のこと。
所謂、神様を指す。
刀剣男士が神様…なら、後ろにいるこの人も…?
「お察しの通り、この方も刀剣男士でございます。
名を…」
「山姥切国広だ」
おばあちゃんが見せてくれたあの時の刀…!?
.
499人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凛音 - 本当に面白いです!続きがめっちゃ気になります!頑張ってください! (10月30日 17時) (レス) @page23 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています。 (2022年2月22日 9時) (レス) @page23 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
カニカマ(プロフ) - 14話の第三の選択っていうセリフ、どっかで聞いたことあると思ったらキノの旅だコレ (2020年7月6日 23時) (レス) id: e7530bdad7 (このIDを非表示/違反報告)
奏芽 - 切なくて涙が出てきましたw更新待ってます!!! (2020年4月15日 6時) (レス) id: 6107720ed6 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 続き楽しみにしてます!更新頑張ってください (2019年12月18日 14時) (レス) id: 5e6c663fd7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サヒア | 作成日時:2019年8月29日 0時