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カランカランと云うベルの音と共に、私達は店内へ入った。
珈琲の香り等、いい香りが店内中に充満していた。此れこそ喫茶店!と云うものだ。
「いらっしゃいませ、三名様ですか?」
「あ、はい!」
「では、空いている席にお座り下さい」
カウンターでお皿を拭いていた店員さん。
初めて会う私でも判る程の美形さんだった。此れは噂になるのも仕方ない、と云う程。
金髪で色黒で長身で、スマイルが眩しい…!
此の人がイケメンハムサンド名人?…うん、慥かに文句無しの美形さんです。
……最近、美形さんとの遭遇率高くない?
幽霊でも美形な人は美形なんだもん。
…なんか三日に一度は美形さんに会ってる気がする。
空いてるテーブル席に座り、メニューを見る。
種類も料理も中々豊富で、此れは悩んでしまいそう。
だが、既に私が食べたいものは決まっていた。
噂のハムサンドだ。
疾く注文したいな、と思ったが、二人が決まる迄待とうと思った。
だが、恵子ちゃんはメニューよりもあの美形さんが気になるらしく、チラチラとキッチンの方を見ては「きゃー!」と小さく叫んだ。
「すっごいイケメンじゃん!噂は本当だったんだ!」
「ねー、確かにカッコいい人だね〜」
「ハーフ?ハーフかな?いやでも顔はザ・日本人だし…やっぱりイケメンはいいよね!Aもそう思うでしょ?」
「うん、美形さんだ…よ、ね…………ひえ"」
其の噂の美形さんを再度見た時、とあるものと目が合い、思わず上擦った声を溢した。
「A?どうしたの、そんな顔引きつらせて…」
「え!?う、ううん!?何でもないよ!何でも!うん!何でもないよ!!」
「そう?」
「青子、サッサと注文しちゃお!何食べる?Aはハムサンドだよね?」
「う、うん!」
慌てて誤魔化しつつ、再び見ると…矢張り其処に居た。
居たのだ。
__________半透明な人間の幽霊が。
何故か其の幽霊さんは、私が視えている事を知っているかのように、ニコニコと笑い乍此方に手を振って来たのだ。
此の幽霊も中々如何してかなりの美形さん。
金髪色黒美形さんの肩に手を添えていた手を離し、此方に来てしまった。
「はわ!?」
「…?」
其れに気付いた私は又上擦った声が出た。
其れが訊こえていたのか、少し怪訝そうな顔をした金髪色黒美形さんと目が合うが、そんなの今は気にしてられない。
『初めまして!君がAちゃん?』
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?*。?神??*。(プロフ) - 鏡花ちゃん惚れるて…( (4月20日 21時) (レス) @page31 id: 21074ec137 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - 神作ですね!これからも更新をお待ちしてます。 (11月8日 13時) (レス) @page31 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 鏡花ちゃん…好き… (10月29日 1時) (レス) @page30 id: be2fe8a188 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 本当に神がかってました、、!投稿大変だと思いますが頑張ってください!🫣💭 (2022年11月27日 18時) (レス) @page29 id: cd0eeb5975 (このIDを非表示/違反報告)
三斗(トリップ願望者) - 更新をお願い致します!(土下座)楽しみにしてます! (2022年7月8日 23時) (レス) @page28 id: 9ad11557a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヒア | 作成日時:2019年7月20日 2時