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森さんはなんだか少し愉しそうに笑った。
「うん、如何やら今日は此処迄みたいだね。中也君」
「はい、首領」
中也さんは扉を開け、車を降りた。
え?え?ど、如何するの?
わ、私が誤解だよ!って快斗君に云えば善いよね?其方の方が平和的解決方法だと思います!
降りよう!と意気込むが、ドアノブを掴もうとした手をエリスお姉ちゃんに止められた。
何で?と思っていたら、ガチャリとドアが開いた。
そして其処に居たのは、綺麗な夕日色の髪をした一緒にアイスを食べた彼の人だった。
「お前の瞳…矢ッ張綺麗だな」
「あ、貴方は…あの時の!?」
「ククッ、気付いてなかったか。俺が中原中也だ。宜しくな、A」
ふっと笑い乍、運転手だった中也さんは私の手を引き、外へと連れ出した。
何処かの王子様みたいな笑みに、綺麗な青い瞳に思わず見惚れてしまう。
「一寸中也君〜?Aちゃんを誑かさないでよ〜?」
「はわっ!?」
後ろから森さんの声を訊いてハッとする。
「誑かすなんて…俺は只口説いているだけですよ」
「くどッ!!?」
「A!!」
「あ!か、快斗く……ッ」
爆弾発言をする中也さんに驚いている時、ヘルメットを取った快斗君が中也さんの後ろから見えた。
そして其れをまるで見計らったかの様に中也さんは、引いた私の手に柔らかく口付けた。
チュッと態とらしく音を経てた。
「なッ…!」
「ひ、ひぇええ!!?ちょ、ちゅ、ちゅや中也さんんんッ!!?」
「きゃー!チューヤってばやる〜」と云うエリスお姉ちゃんの声に更に熱くなる頬。
湯気が出るのではと思う程に。
心臓ばくばくで倒れてしまいそうになる中、快斗君に腕を引かれ、其の儘彼の胸の中へダイブ。
か、快斗君迄!?
…もう、私…心臓爆発して死んじゃいそうですぅ…。
「お前…!あん時の中学生!!」
「あ"ぁ?俺ァ…二十二だ!!歳上だ此の餓鬼!」
二十二歳…立派な成人さんです。
「…今日は此処迄にしてやる。A」
「はっはい!」
「連絡しろよ。俺は何時でも大歓迎だからな」
「?」
ど、どゆことですかね?
?マークを浮かべ乍、機嫌がいい中也さんが車に乗って行くのを見送った。
窓からエリスお姉ちゃんにも手を振り返す。
…なんかどっと疲れた。
「A」
「何?快斗く…ん!?」
「説明、して呉れるよな?」
快斗君笑顔が怖いです!!
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9Sに殺されたいロリコン - あ…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………キモくてすんません (2019年8月31日 20時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
9Sに殺されたいロリコン - すみません……この子が可愛すぎて悶てるわぁっ!!あぁっ!!喰いたい。(真顔)安室さんの女スカ? (2019年8月31日 20時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - リリンゴさん» 本当ですか!?有難うございます!続編を作ってる最中なので、是非出来たら其方も読んで頂けると嬉しいです! (2019年7月16日 23時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
リリンゴ - おもしろいです!最高ですね! (2019年7月13日 18時) (レス) id: 547ee901cf (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 綾乃さん» 綾乃さん!いいお名前…!有難うございます!頑張らさせて頂きます! (2019年7月7日 20時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヒア | 作成日時:2019年4月16日 1時