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状況説明ぷりーず。
「え…?」
一瞬の事過ぎて何がなんだかさっぱりだ。
攫われた?誘拐された?自分が?何故?如何して?
ぐるぐると様々な言葉が頭の中を回転し、目が回って来た気がする。
心成しか、頭が痛くなって来た気がする。
ど、どどどど如何しよ!!?
人生初の誘拐をされちゃったンですが!!
え!何で何故に!?私、誘拐される様な人でも、増してやそんな危ない事に手を出した覚えもないのですけど!?
混乱し過ぎて周りが見えない。
そんな私に甘い香りの何かが飛び付いた。
その衝撃にびくりと大きく躰が震える。
そしてゆっくりゆ〜っくりと、その衝撃の正体に目を遣ると、見覚えのある赤いリボンと金の髪が見えた。
こ…これは、真逆……!
「ふふふ!この間ぶりね!A!」
「…え、エリスお姉ちゃんんんん!!?」
私に飛び付いた、抱き着いて来ていたのは、この間再会したばかりのエリスお姉ちゃんだった。
な、何でエリスお姉ちゃんが此処に!?
「驚いた?驚いたでしょ?」
「驚いた、けど…何でエリスお姉ちゃんが一人で車に…?」
「あら、云ったでしょ?今度はリンタロウと一緒に会いに行くって」
リンタロウ…?
リンタロウって…慥か森さんの事じゃなかった?エリスお姉ちゃんしかリンタロウって呼ばないし。
……ん?待って、今
……え?
先程の事をゆっくりと思い出してみた。
突然車の扉が開き、腕を掴まれて車内に引き込まれたのだ。
其の手は明らかにエリスお姉ちゃんのものではなく、大人の手。
そして其の時に薬の、病院の様な薬品の香りがした。昔嗅いだ事のある懐かしい匂い。
…ま、まさっ……ままま真逆……!!?
「一寸エリスちゃん〜、私も話に入れてよ〜」
「後で!」
「えぇ〜?」
私の隣に座って居たであろう男性の声が聞こえた。
そして其の声を私は知っていた。
昔よく会いに来て呉れていたお医者さんのものと、酷似している。否、同じ人のものだろう。
福沢叔父ちゃんの時と同じで、とても懐かしい声を、私は知っている。
視線を徐々に横に持って行く。
見た事のある白衣、紫掛かったワイシャツ、黒のネクタイ、肩まで伸びた黒髪。
森鴎外さんがにこりと微笑み乍、此方を見ていた。
「…森さ…ん…?」
「そうだよ。…久しぶりだね、Aちゃん」
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9Sに殺されたいロリコン - あ…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………キモくてすんません (2019年8月31日 20時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
9Sに殺されたいロリコン - すみません……この子が可愛すぎて悶てるわぁっ!!あぁっ!!喰いたい。(真顔)安室さんの女スカ? (2019年8月31日 20時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - リリンゴさん» 本当ですか!?有難うございます!続編を作ってる最中なので、是非出来たら其方も読んで頂けると嬉しいです! (2019年7月16日 23時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
リリンゴ - おもしろいです!最高ですね! (2019年7月13日 18時) (レス) id: 547ee901cf (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 綾乃さん» 綾乃さん!いいお名前…!有難うございます!頑張らさせて頂きます! (2019年7月7日 20時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヒア | 作成日時:2019年4月16日 1時