教師になる前の俺2 ページ4
.
「言ってみろ。何があった」と鞭で俺の顎を上に向かせるのやめて?
俺あんたの飼い犬じゃねえし、されるなら女の子がいい。カナエとしのぶみたいな子なら尚の事よし。
つか初対面でこんなんするなよ。イケメンだから許されると思ってんのか?…イケメン爆ぜろ!!
あ…俺、今は超絶イケメンなんだった…。
胡蝶家の血、恐るべし。
話すにしても一回起き上がりたい、と思って固まった筋肉がギシギシ言うのを感じながらなんとかして起き上がろうとすると、サッと白髪イケメンが背中を支えてくれた。
更には「喉が渇いただろう、飲め」とコップを渡された。確かに喉はカラカラで声も出辛かった。
ぺこりと一礼してそのコップを受け取る。
俺はそのコップに入っているものが安全かどうか、匂いを嗅ぐが、ただの水だったので普通に飲んだ。
ようやく喉が潤って、少しスッキリした。
と言うか、一つ思ったんだが。
ここが明らかに日本じゃないとして、俺の話信用してくれんの?
鬼、って存在自体が有り得ないのにさ。
学校名からしてここ海外とかだろ?余計に信じてくれなくない?…まあどちらにせよ、手当てまでしてくれたっぽいし、話さないと逃してくれなさそうだし話すけどさ。話すけどッッ!!(圧)
そして俺はポツポツと話し始めた。
まずは自分の名前と、自分が居た大正時代の日本の事。
鬼と言う人を喰う恐ろしい存在の事。
その鬼に両親を殺されてしまい、唯一の家族である妹二人と共に鬼を討伐する組織へ入った事。
そして妹達を守る為に鬼と戦った事。
『そうしてその鬼に吸収され、確かにあの時…俺は死んだ筈だったんです』
そう、俺は死んだ筈だったんだ。
なのにどうして今もこうして生き長らえているのか、まるでわからない。
てか俺とんでもない話してね?
何も知らない奴にいきなりこんな重っっっもい話を初っ端からぶちかましちゃったけど…大丈夫か?
話終わってからチラッと二人を覗き見すると、俺から見ても見るからに酷く辛く暗い顔をしていた(させたの俺だけど、めんご☆)。
「…Aさん、と仰いましたよね」
『…はい。
(いやマジでごめんて。仮面越しだからよくわかんねーけどクッソ落ち込んでんじゃん。白髪イケメンなんか眉すげー吊り上がってるし。…あれ、てかなんか信じてくれてるっぽい?マ?いい人過ぎか)』
「話したくもない過去を話させてしまい、申し訳ありません」
『いえ…。
(いや俺の方こそなんかすんませんした)』
.
1284人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ばってん(プロフ) - すっごく面白いです!一気読みしちゃいました!!😳😳 (2022年11月28日 21時) (レス) @page32 id: 33b58415e3 (このIDを非表示/違反報告)
スノードロップ - 待ってました!!更新頑張って下さい! (2020年10月19日 22時) (レス) id: ad5105468f (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - めっちゃ好きです続き楽しみにしてます!!!! (2020年10月16日 11時) (レス) id: c0419a06cc (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - とても面白かったです( ≧∀≦)ノフロイドの赤面は、無しだよ〜キャー!になるよ?キャー!に?(?) (2020年8月20日 1時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
琉 - めちゃくちゃ面白いです!続き楽しみにしています!更新頑張ってください! (2020年8月19日 0時) (レス) id: 8d7c4e2f4f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サヒア | 作成日時:2020年5月29日 1時