準備は万全に ページ32
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「このシャンデリアに使われた魔法石は、ドワーフ鉱山で採掘されたもの。同じ性質を持つ魔法石が手に入れば、修理も可能かもしれません」
「僕、魔法石を取りに行きます!行かせて下さい!」
「ですが、鉱山に魔法石が残っている確証はありません。閉山してしばらく経ちますし、魔法石が全て掘り尽くされてしまっている可能性も高い」
「退学を撤回して貰えるなら、何でもします!」
「……いいでしょう。では一晩だけ待って差し上げます」
だからね、えーと…スペード君?
何でも、なんて軽率に言っちゃ駄目だって。後で後悔するのは自分だよ?
あと君、さっき自分のこと俺と言ってなかった?今僕になってるけど。不安定なのかな??
てかドワーフが居るのか、この世界には。
はー、ファンタジーだなやっぱり。
「明日の朝までに魔法石を持って帰って来られなければ、君達は退学です」
「はい…!ありがとうございます!」
「はーぁ、しゃーねえ。んじゃパパッと行って魔法石を持って帰って来ますか」
「一緒に頑張ろうねA!」
『え』
「頑張ろうね!!」
『アッハイ』
ユウ君ってば、ドンドンたくましくなって来てない?
圧で私を抑えるなんて…怖い子。
「ドワーフ鉱山までは鏡の間の
「はい!分かりました!」
ドワーフ鉱山ってどんな所だろ…。
この世界ってファンタジーだし、ゲームとかでよるある魔物とかモンスターとか襲って来たり…しちゃうのか?流石に怪盗やってる私でも、モンスターとかはお手上げだからね??
てかもう夜になってんじゃん。
私とユウ君、魔法使えないし…何か対策とか道具欲しい……ハッ!そうだ、購買部あるとか言ってなかった!?
思ったら即行動あるのみ。
『学園長!ドワーフ鉱山に行く前にちょっと購買部に寄りたいんですけど、何処にあります?』
「購買部でしたら、そこを出て右の突き当たりの所にあります」
『あざっす!』
こんなファンタジー世界だし、購買部にも何かしらのものが揃っているだろうと思った私は、「先に鏡の間に行っといて!」と、三人と伸びてる一匹に行って食堂を出た。
もう夜だからか、生徒の一人も見当たらない。
学園長の言う通りに向かって走ると、そこには“Mr.S Mystery Shop”と書かれた家?を見つけた。
ミスターエスのミステリーショップ?と言う凄い名前だなぁと思いながら中に入る。
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作者名:サヒア | 作成日時:2020年5月7日 2時