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二郎は俯いたまま、顔を上げない。流石に合わせる顔がないのか。
すると、口を開いたかと思うと

「昨日は、ごめん……」

と小さな声で呟いた。
ごめんで済まされるのか、なんて考えてしまうのは良くない。
『いいよ別に。まぁ二郎もあぁいう女の子の方が良いんだろうし』
すこしきつい口調で言ってしまう。酒飲んだのに、忘れてなかったな。
二郎はその後黙ったままだった。
しかし、小さな嗚咽が聞こえた後、

「ッ……あのなァ、俺ッ……Aさんにッよろ、こんでもらえるの買いたくてッ……」

と言う二郎に、流石の俺も驚いた。
「Aさん、今度、たんじょッび、だからッ……喜んでもらえるの、買いたくてッ……
でも、俺あんま、わッかんねぇからァ、昨日の、女子に相談ッしたら、
あいつの買い物、までつきあわされてッ……勘違いさせたッ……ごめん……!」

と泣き始める二郎。
今俺は、自分は最低な男だという事を悟った。
二郎は悪くない。悪いのは俺だ。
勝手に自分で勘違いして、変な想像して、二郎に酷い事言った。
結果的に俺が悪い。
そしてさっきも、一方的に二郎を責めてしまった……。
どうしよう、何で謝ろう。
そう考えてはいたものの、やはり俺は言葉よりも先に、体が動いた。

「ッA……さん……?」

二郎は突然俺に抱き締められ、困惑している。
二郎は少し震えていた。それをなだめるように優しく、強く抱きしめる。
『ごめん、二郎ごめん……俺が悪かった。変な勘違いして二郎の事責めて……。
悪いのは俺だ。二郎は悪くねぇ。……ごめん』
そう言いながら腕の力を強くする。
すると二郎は俺の背中に手を回してくれた。
「俺こそごめんッ!勘違いさせる事して……断れば良かったのに……

ね、俺の事好き?」
不安そうに聞いてくる二郎。

『ん、好き、大好き、愛してる』
「ッ恥ずかしい、から!」
と顔を赤らめる二郎。何を今更。
『二郎は?』
「……愛、してる……」
『うん……キスしていい?』
「聞くなよ……いいけど」
『うん、ありがと』

喧嘩(?)した後もこんなにイチャつけんの、俺らだけじゃない?


〜fin〜

謎。文才どこいったよ。

△幼馴染*碧棺左馬刻→←▲好き*山田二郎



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光牙 - 真琴さん» ずっと応援していきます!更新頑張って下さい!いつもリクエスト応えて頂きありがとうございます! (2020年7月22日 17時) (レス) id: 9ce0c7ed9b (このIDを非表示/違反報告)
真琴(プロフ) - 光牙さん» そ、そんな……!そこまで仰って頂けるなんて……(´;ω;`)今後も頑張ります!応援よろしくお願いします! (2020年7月21日 6時) (レス) id: bac747d006 (このIDを非表示/違反報告)
光牙 - 真琴さん» 期待以上の物をありがとうございました!リクエストが複雑だったので、クオリティがアレでも仕方ないくらいに思ってたんですけど、想像以上期待以上をもらったので作者様の文才に敬服します! (2020年7月20日 17時) (レス) id: 9ce0c7ed9b (このIDを非表示/違反報告)
真琴(プロフ) - 光牙さん» あぁぁぁぁぁりがとうございます!!!!(´;ω;`)そう仰って頂き光栄です!新しいリクエストもありがとうございます(*^^*)承りました!頑張ります! (2020年7月20日 5時) (レス) id: bac747d006 (このIDを非表示/違反報告)
光牙 - 真琴さん» 一二三の話とてもとてもとても良かったです!そして又々リクエストです!二郎の嫉妬と三郎の甘えたと一郎とデートの三本立てよろしくお願いします!!!!!!! (2020年7月19日 20時) (レス) id: 9ce0c7ed9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:真琴 | 作成日時:2020年3月4日 13時

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