49話 選ばれし人間 ページ4
「俺はやっぱあの50番國神だな」
「それならレオの方がいいっしょ」
どうやら意見は割れているようだ。たしかにみんな能力高いからな...
「おれたちを喰うそんな人間が俺は欲しい」
潔はそういう。そうなると意見ははっきり分かれてしまう
しかし二人は納得し選ばれるストライカーが決定した
「千切豹馬、お前の俊足が必要だ」
千切は目を見開く。しかしすぐにこちらへ歩みだす
廻の時もそうだった。選ばれた人間は弱音を吐いたりなんかしていなかった
芯の強い人間こそ選ばれる側なのだろう
凪君と玲王君はまだ話し込んでいる。でもそろそろ切り上げないといけないかな...
「俺らの約束忘れてるのはお前の方じゃん
...つーかなんかもういいや...
面倒臭いよ玲王、もう知らない」
そう言われた途端、玲王君の顔が曇る
もう潔達は歩み出してる
「世界一のストライカーになる人間しかブルーロックじゃ生きらんねぇぞ」
最後のトドメのように潔が釘を刺すと玲王君はもう下を向いていてその表情も見えなかった
が、國神が無理やり顔を上げさせて私たちが去っていくのを見届けさせた
一着本部からメールが入る。バイブレーション機能だけをオンにしているので分かりやすい
「なんだろ...」
確認すると4thステージのトレーニングルームから呼び出しらしい、一体誰からだろうか
「はーい、呼ばれてきました若瀬で...すけど、これどんな状況?」
芝生の上で汗だくになって寝っ転がっている廻と同じく汗だくの凛ちゃんがブルーロックマン相手にシュート練習をしていた
「いやー、さっきまでね二人で1on1してたんだけど凛ちゃんがもっとエゴのあるやつじゃなきゃヤダって、だから若瀬ちゃん呼んだんだよね」
「俺と1on1で勝負しろ」
ただそれだけ言われる。毎回思うがかなり言葉足らずだな凛ちゃん
「別にいいけど...ふつーに体格差で負けると思うよ?あ、あと二人とも汗拭いて水分補給してね」
一度グラウンドの端に移動させる
凛ちゃんに自分なんかで相手になるのか聞くと、「お前もハナからその程度なのか?」と煽られる
「いいじゃん、やってあげるよ。でもさすがにフィジカルでは勝てないかんね。どうしても」
そして凛ちゃんとの1on1が始まる。ボールはこちらからでどう攻めようか頭に選択肢を浮かべる
いつものように出し抜くか、廻みたいにシザースか、いやこれは悪手だ
フィジカルで勝てない以上技術で凛ちゃんを上回るしかない
33人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さくらば | 作成日時:2023年1月3日 2時