25話 サッカーを学ぶ? ページ28
いつもの恰好に着替え、第3コートへ向かう。地図を渡されたけど少し迷った。
コートには絵心さんと水色髪の子。そして黒髪に泣きぼくろが特徴の背の高い二人がいた。
「こんな時間に呼び出してなんなん?サッカーを教えろていったって...」
「烏、その子来たみたいやけど」
「なんや女子やないかい!しかも誰やねんこの嬢ちゃん」
「そいつについてはおいおい説明する。とりあえずこいつを11時までにお前らレベルの技術を身につけさせろ」
「は?んなもん無理言うなや...しゃーないわ。やろう氷織」
ちょっと申し訳ないけどうちも状況を理解していない。殴られないならいいけど...
「えっと...とりあえず自己紹介よね。僕は氷織羊。よろしゅうね」
「俺は烏旅人だ。よろしゅうな」
「若瀬Aです。お手柔らかにお願いします。」
自己紹介も終わり、とりあえず今のレベルを確かめられる。
言われたとおりにボールを蹴りってみる。
「なんや、お前結構上手やんけ。俺ら教える必要あるか?」
「だからお前らレベルにしろつってんだろ。聞こえてねえのかよタコ」
「カラスや。」
二人が顔を悩ませてると、いきなりとんでもないことを言い始めた。
「じゃあ、俺ら二人のうちどっちかが若瀬について2対1しようや。そっちが手っ取り早いで」
圧倒的不利。だって初心者だもん。そんなこと言ってられないけど。
初めの仲間は氷織君だった。
「よろしゅうね。僕がサポートしたるわ」
どちらかというと、二人の勝負になってる気がする...
ボールは自分が持ってる。というかほとんどうちが持つことが前提になってる。
目の前には烏君。ここで上を使うのは無謀。となると下で突破するしかない。
烏君と1対1。裏に空いてるスペースなんて無限にある。適当なところにボールを出す。
「なんや、やっぱ凡か」
烏君は取ろうとするけど逆サイドから切り込む。
「こいつメイア・ルア使いよる!なかなか楽しませてくれるやん」
抜けたけどまだ追ってくる。仕方ないけど打つ...
真似をしよう。フェイントだ。そして並走してる氷織君にパス。それを読まれて烏君は追いつく。
今は氷織君と烏君の1対1。そうだ、ゴール前に行こう。
こちらに気づいた氷織君がパスをくれた。そのまま蹴って1ゴール。
「お見事やわぁ。烏、あんた随分抜かされたね」
「いや俺まだ本気出してへんもん。それに本気だしちゃだめやろ。」
「分かった。1対2をしろ。1は若瀬だ。」
36人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しは(プロフ) - めっちゃ面白いです! (2022年12月31日 1時) (レス) @page35 id: e927209d21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さくらば | 作成日時:2022年11月29日 23時