22話 説教 ページ25
夕食を食べ終わり、二寧坂さんと二人でチームWの部屋への廊下を歩いていた。
チームZとチームWの部屋は真逆の方向。遠いからめんどくさいな...
他愛もない世間話をしながら部屋に着く。さっき喰らった傷がまた痛んだ気がする。
「失礼します。」
二寧坂さんが先に入る。その後を付いていく。
「さて、今回の件ですが。なぜ要件を飲んだのですか」
鋭い目つきで二寧坂さんは聞く。全員黙ったままだ。鰐間兄はめんどくさいという感情が顔に出てる
「はぁ...まずは若瀬さんに謝ってください。怪我を負わせたんですよ。しかも顔に」
「すみません...」
殴ってきた男の子はうつむいたままそっぽを向いて謝る。もっと真剣に謝れないのかな
「要件を飲んだことについて、気持ちはわかります。でも彼はうちの選手です。さすがに怪我を患う恐れがある暴力行為はやめてください。」
「...うるせぇ」
「はい?」
「うるせぇんだよ!お前に説教喰らう筋合いはねぇ!」
チームWの一人が突進してくる。もちろん避けれず腹部に拳を喰らう。
めちゃくちゃ痛い。顔面も痛かったけど。立ち上がることもできない。どうしよう
「そこまでだ、それ以上やると追放するぞ」
辛うじて顔を上げるとそこには絵心さんがいた。
「お前ら、わかってんのか?お前らはサッカーをしに来たはずだ。なのに暴力行為をしてどうする。しかもこいつは女性でマネージャーだ。立場をわきまえろよ。」
絵心さんに言われ、チームWはやっと反省の雰囲気が出てきた。痛むなぁ...
「今回は厳重注意で済ませてやる。次はないぞ」
そう言って絵心さんは消えてった。
「ということです。反省して、次に生かしてください。俺も、反省した君たちになら手を差し伸べますから」
「...すみません!」
さっき殴ってきた少年が謝る。次こそは本当に反省してるみたい。
「いいですよ。君たちとまた戦うときは正々堂々しましょうね」
痛む腹部に負けながらも声を出す。ちょっと動くだけでも痛い。
帰りどうしようかな...部屋が真逆だから距離が遠い。
「若瀬さん。部屋までおぶりますよ。こんくらいはさせてください」
二寧坂さんにそう言われ、お言葉に甘えておぶらせてもらう...でも
「ご、ごめんさい重いですよね!?」
「いや...俺がヒョロイだけです。あ、」
目の前には玲王くんと凪くんがいた。どこかへ移動してる途中らしい。
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しは(プロフ) - めっちゃ面白いです! (2022年12月31日 1時) (レス) @page35 id: e927209d21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらば | 作成日時:2022年11月29日 23時