【ブルーロック】エゴイストの支柱 (ページ33)

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30話　一人じゃないページ33

「チームZ覚醒ターイム！」

廻はそう言って國神にボールを渡す。でもまだ射程圏、そのまま突破するか迷ってるみたい。

「ビビんな國神!!勝負しろ!!お前はスーパーヒーローになるんだろ!!?」

潔が國神を鼓舞する。その声は届いて、射程外でも無回転で超ロングシュートを放った

そして前半終了。3-2であと2点とればとりあえずリードできる

「とりあえずおつかれ！スポドリどーぞ！」

ロッカールームでちょっとの休息。ここでならアドバイスが沢山できそう。

「ねえ千切。千切はさ、スピードが武器だよね。斬鉄君にそれ負けたと思ってる？」

「...正直五分五分くらいだと思ってる。なにか掴めそうなんだ」

「教えよっか。ネタバレだけど。千切のスピードの特性はスプリント、対して斬鉄君の特性は初速とその加速。もう解るね？」

「...ああ！理解できた。ありがとな若瀬。これならまだ俺は活躍できる」

そしてセカンドハーフキックオフ
ボールはチームZから。パスは國神へ渡る。次のパスは我牙丸

「えっスコーピオン！？アクロバティックーっ」

思わず反応してしまう。日向さんは近くに来てクスクス笑ってる。

「Aちゃんのその反応、純粋で観ててすごくかわいい。サッカー見るのも楽しいんだろうね」

「えっそう...ですか？」

唐突に返され反応に困ってしまう。いけない集中しないと。

試合は進んでいてちょうど潔がボールを奪えたけど盗られたところだった。
動きはいいんだけどな。この試合で気づけないと潔はゴールを奪えない。

今は凪君と並走してる。なにか言われてるけど聞こえない。

ボールは玲王君へ。それを雷市くんがずっと凪君へのコースを塞いでる。
急に玲王君が雷市くんの喉へ肘を向ける

ピッチームV9番御影玲王！ヒジによる悪質なファウルによりイエローカード！！

しかしすぐに試合は再開。ボールは千切の方へ。さっきアドバイスしたけど覚えててくれるかな

「っしゃ！長めに蹴った！」

スピード勝負を制し、見事千切がゴールを奪った。

「雲行きが怪しくなってきたね。見るからに焦ってる」

「こっちは雨上がりですよ。波が来てる」

「焦らないー！まだ点は奪えるよー！」

初めて日向さんが全体に向けて声を出した。それだけ日向さんも思いが出てきてるってことか。

後半15分。相変わらず雷市くんが玲王君のパスコースを狭くしてくれてるおかげで攻められてない
今までの表情と一変し焦った顔になっている

「玲王...」

その時凪君が動き出した。