9人を照らし続ける太陽 Ⅶ (ページ10)

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佐「うわぁぁぁあ！！！」

『だいくん！！！』

深「待って！落ち着いて！」

彼の叫び声が聞こえていても経っても居られなくて外に飛び出ようとすればお兄ちゃんに手首を掴まれる

『離してよ…！だいくんが！翔太くんが！』

深「大丈夫だから…！落ち着けって！」

『あの二人が居なきゃ…！やだよ！行かせてよ！』

お兄ちゃんの手を振りほどこうとすればひかるくんにもつかまえられて

岩「落ち着け。深呼吸して？」

真剣で、優しそうな眼差しを向けるひかるくんの顔を見てゆっくりと呼吸をした

私が落ち着いたのを見計らってお兄ちゃんとひかるくんと蓮くんが外に行こうと言い出して

『いく、』

向「嫌や、怖い。」

康二くんを説得するのに少しだけ時間を要して

ひかるくんにくっついて道を進む

そして、曲がり角を曲がった時に視界に入ったのは

『！』
向「ラウール！」

ラウちゃんが今日履いてた靴

『らうちゃん…！』

向「らう、らうのくつ！」

ラウちゃんの靴が片方だけ落ちていてパニックになる私と康二くん、そして違和感を感じて後ろを振り向けば

『おにいちゃん…？』

向「あれ？ふっかさん、…ふっかさん？」

お兄ちゃんが居なくなっていた

『嫌や、もう大切なもん奪わんとってよ…』

目「…A。おいで」

ぽつりと呟いた言葉が聞こえたのかはたまたただ心配になったのか私を引き寄せて抱きしめる蓮くん

『こわい、お兄ちゃんもだいくんも翔太くんも…涼太くんもラウちゃんも…みんな居なくなる…』

目「大丈夫。A、1人じゃない」

少し体を離して私の目を見て話す蓮くん

『でも、お兄ちゃん、』

「あの、」

『ひっ！！』

女の声にびっくりして蓮くんに勢いよく抱きついてしまいｳﾞ、と声を漏らした蓮くん

あ、ごめん。

って、謝る余裕はなくて

「こっち来て」

着いてきて、という村の女の子の後ろを4人でついて行く

そして鳥居が見えてきて

『ここに居るの？』

「うん」

女の子がそう答えたのを皮切りに私は少し駆けだす

「誰だ！」

鳥居の影に隠れていて見えなかった男が二人私を見て叫んだ

怖くなって足がすくむ

岩「A！！！」

ひかるくんの声が聞こえて逃げようとすればその場に転けてしまう、私と同じように村の女の子も転けてしまう

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