9人を照らし続ける太陽 Ⅲ (ページ39)

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無事に南座も千秋楽を迎え、そして今日新橋演舞場での千秋楽。

ドキュメント用のカメラやスタッフさんに挨拶をして私も作業を始める

小道具の修理や衣装の修繕大道具やフライングに使う物や色々確認作業をして、席周りを掃除したり雑用ばかり

好きでやらせてもらってる雑用だから苦ではないけど

『すみません、あの』

「っ！？…お前かよ」

『んふ、びっくりした？』

岩「何？なんかあった？」

『いいや？…大丈夫？』

岩「大丈夫、心配すんな」

深「なーに？A、そんな俺らが心配？」

『そうじゃないけどさ…千穐楽…頑張ってね、見てるから』

そう言い彼らの楽屋を去る

今の行動は自分から首を絞めたようなものだ

忘れる為に滝沢くんの元へ走る

『滝沢くん！』

滝「仕事は？」

『一通り終わったからスタッフさんが休憩してていいよって、気遣わせちゃってるから無理に仕事くださいって言えなくて(笑)』

滝「そっか、少し座んなよ話そう」

『うん、』

そこから少しの間滝沢くんと今回の滝沢歌舞伎に関しては一切話しをせずひたすら昔話をしたり雑談をしたり、この人なりの気遣いなのかな、って思った

『兄ちゃん』

滝「っ、！？」

『にゃはは～！』

滝「佐久間みたいな笑い方やめなよ(笑)」

『久しぶりに呼んだねぇ～入所した時よく呼んでたけどね(笑)』

滝「意外と嬉しかったよ？(笑)」

深「滝沢くん失礼します」

滝「ちょっと待ってて」

滝「A、少し隠れときな？今会うの少し辛いでしょ」

そう言われ私を隠すようにふっか達から見えない場所に促された

滝「いいよ、」

そう言って入ってきたのは9人全員

深「滝沢くん…」

滝「なんでそんな暗い顔してんの？」

阿「あの、ありがとうございます」

滝「…なに？(笑)」

阿「今回座長という大役に選んでいただけて…光栄です…でも」

岩「来年ももしやるのなら、春咲もお願いします。…もうあいつの辛そうな顔は見てられないです…」

滝「考えとく…。もうすぐ始まんだろ、早く準備しろ。座長。」

深「はい。…失礼しました」

そう言って9人が去っていく音がした少しして滝沢くんが出ておいでと言うので出れば

滝「…ごめんな」

私はこの人や皆にこんな顔させたいわけじゃないのにな、

＿＿＿＿＿大人の事情。

それが私を強く縛り付ける

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