末っ子のもう一人ご存じですか？？？ (ページ8)

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私が座っていた場所は幸いまだ空いていてそこにそっと座ると席を外す前は遠くにいたはずの先輩が目の前に来て

「藤宮大丈夫？」

『ん？あぁ、大丈夫ですよ！あ、でも私明日早いんでそろそろお暇しなきゃなんですけど(笑)』

「そう？送っていこうか？」

『遠慮します(笑)タクシー拾うんで気にしないでください(笑)』

「遠慮しなくていいのに！」

『大丈夫ですって！』

いいから、いやいや、という全くもって無駄でしかない押し問答を長々と続けようやく向こうが折れた所で樹からもう着くと連絡が来て席を立つ

『じゃあ、私そろそろ…』

「Aちゃん！」

『…ぇ、？』

「連絡先交換しようよ」

『えっと…』

藤宮から急に名前呼びになったことに違和感を感じつつ連絡先交換しようということに戸惑っているとほら！とLINEのQRコードを差し出され読み込めと言わんばかりの圧

先輩だから交換しない訳には…と思い渋々スマホを出して慣れた手つきで操作して読み込もうとすればスマホをスっと後ろから伸びてきた手に盗られた

『…え、』

「何？」

田「うちの藤宮にちょっかいかけないでもらっていいっすか？」

『樹…』

ベタなヒーローの登場の仕方をした樹はうっすらと額に汗をかいていて急いで来てくれたんだなって察した

田「ほら、みや帰ろ」

『うん、』

田「…んじゃ、失礼します」

『失礼します』

樹に手を引かれいそいそとその場を離れ外に止めてあった車に乗り込む

『タイミング良すぎない？』

田「俺も思った」

『流石ヒーロー』

田「照れる」

『照れんなキモイ』

ひでぇ！と笑いながら車を発進させる樹。

助かった、ありがとう。この言葉がスっと言えなくてもどかしさを覚えていれば運転に集中してた彼が礼は要らないから気にすんな、そう言って私の頭をポンポンと撫でた

『ん、』

田「惚れた？」

『全然。』

田「…来年からは行かなくていいから」

『誘われたら行くよ』

田「えぇ～行かれたら俺悲しい」

『知らねぇよ』

ねぇ、樹。
無理矢理この飲み会に参加させられてるって言ったらどうする？

『樹～家で飲み直したい』

田「はいはい。」

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あけましておめでとうございます。
新年のご挨拶が遅れてしまい申し訳ありません…汗

今年も相変わらずまたのんびりと更新していきますので何卒宜しくお願いします。

杠