パパは人気アイドル (ページ14)

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進学ページ14

４月。

私は中学生になった。

６年間使い続けたランドセルとお別れして、ブレザーの制服に鞄という姿に。

それでも私の日常は変わらず、家の事を担当。

新しい学校にもちょっとずつ慣れてきて授業も始まり、小学校からの友達が何人か一緒だったから凄く楽しい。

その傍らでパパは相変わらずハードな仕事に追われていた。

「Aちゃんのお父さん、相変わらず忙しいんだ」

「ちゃんと夜には帰ってくるけどね。でも全然休み無し。お兄ちゃん達もそうだけど」

「今、人気だもんねー。寂しくないの？」

「それは無いかな。なんだかんだ言って色んな人から電話かかってくるし。あ、でも・・・」

「社長さん？」

「うん・・・。最近、また芸能界に興味ない？って連絡来るようになった」

「Aちゃん、歌上手いから入ればいいのに」

「その前に親が許してくれないし、私は興味ないから」

「ふうん。そういえば部活は入るの？」

「帰宅部にした。やっぱり家の事が気になって」

「いいんじゃない？お父さんも助けてあげないとね」

「う、うん・・・そうだね」

とは言うもののパパは相変わらず朝が弱くて、自分で起きる気配が無い。

その為に目覚まし時計を増やした！！

少しでも自分で起きれるようになってほしいから！！

今のところ効果は無いけど、これでも起きなかったら追加しよう。

「うーん・・・数学と英語が難しい・・・」

自宅に帰って宿題に悪戦苦闘中。

今度、中間テストあるって言ってたし、どうしよう・・・。

ここは翔兄に聞こうかなぁ・・・。

でも自分で何とかしないと！！

「・・・分からないものを無理に理解する方が無理！！」

宿題を切り上げて所で電話が鳴った。

「はいはーい。はい、大野です」

智『あ、出た出た。パパだけど、今、忙しい？』

「ちょっと宿題に手こずってた所。分からないから後で翔兄に電話しようかなぁって思ってたんだけど」

智『翔くんに？その必要は無いかも。遅くなったけどAの入学祝いを家でやろうって話をしてるの。だから仕事終わったら皆を連れて帰るね』

「ホント！？楽しみにしてる！！」

智『うん。じゃあ待っててね。あと何も作らなくていいから。皆が色々買っていくって言ってるから』

「わかった。じゃあ待ってるね」

急遽、予定変更になって入学祝いをしてくれる事になった。